アメリカでの住宅購入の大まかな流れ

アメリカでの物件購入は初めてのことで、全てがわからない状態から始まりました。以下、ここまでのやってきた流れをご紹介します。

Realtorと契約

アメリカでの家の購入はRealtorという不動産仲介業者と契約するところから始めます。この部分は日本とほぼ同じだと思いますが、違う点とすれば複数のRealtorとコンタクトして、あちこちから物件を紹介してもらうのは禁じられていて、まず誰か一人の人と契約をしなければならない点です。以降、そのRealtorから物件を紹介してもらい、内覧をしたければRealtor経由でお願いし、最後、契約に際しては購入側の諸々の手続きをやってもらいます。

もう一点、日本との違いは購入する側のRealtorに対しては手数料は支払わないという点。Realtorは通常、家を売る側の仲介も行っていて、売る側の仲介で手数料を取ります。なので、アメリカの住宅購入に関しては住宅の購入価格以外に大きな費用は発生しません。(売る時は手数料をその分大きく取られる仕組みになっています。)

我々は非常にラッキーなことにシカゴでの日本人の知り合いでRealtorをやっている人がいて、今回は迷わずその方にRealtorをお願いしました。1年半ほど前に、他の知り合いがNapervilleで賃貸の家を探してた際に、その方を紹介したところ非常にやり手でテキパキと対応してくれたことを知っていたので、最初からそのつもりでした。

Realtorとの契約が完了したところから、大まかに伝えていたエリア、価格帯、部屋数等の条件に合致した物件が続々と紹介されてきました。売りにでた家で条件に合う物件が自動的にデータベースから送られてきて、メールにあるリンクからそれらを見られる仕組みになっていました。実は、そのRealtorの方は知り合いだった頃もあり、この物件紹介だけはかなり早くから始めてもらっていて、2021年の1月ごろから物件情報が来るようになっていました。が、実際に購入に向けて動き出したのは5月だったので、しばらくはデータベースを見るだけでした。たまに気に入った場所を外から見る、街並みをチェックするということはしていました。

Lender選び

Realtorと契約して物件の紹介をうける準備ができたら、次のステップで実際に気に入った物件を見に行くことになります。が、ここで誰でもが内覧できるOpen House以外に個別に内覧をする場合は、きちんと購入意思、購入能力を示す必要があり、そのためにまずローンの事前審査にあたるPre-Approvalという書面をとっておく必要があります。

その作業をしてくれるのがLenderという職務の人で、大体、ローンを扱っている銀行などの金融機関にいる人がそれらをやってくれます。最終的にはLender経由でローンを組むということになるのが一般的なので、ローンの成立時点での手数料や実際の金利で彼らは儲けることになります。Pre-Approvalをもらう段階では手数料はかかりません。

RealtorとLenderはかなり連絡をとって動くことになるので、Lenderの紹介も契約したRealtorの方にお願いしました。。その方がこれまでも一緒に動いたことのある方を紹介してもらい、そのLenderと契約をしました。

Pre-Approval 取得

Lenderが決まったら、LenderからPre-Approvalをもらいます。ここで幾ら位の金額の家を購入したいか、頭金 (Down Payment) は幾らにするかを申告します。この時点で銀行残高、就業を示す書類、給与明細などの書類を提出します。Pre-Approvalおよび実際のローン審査の中で提出した書類、質問、回答などのやりとりは別に書きます。

Pre-Approvalにはいくらまでの物件であれば購入可能かの金額がきっちりと書かれており、それ以上の物件には手を出すことはできません。我々は最初、これ以上の金額だと厳しいから実際は購入しないだろうと、現実的な上限を希望金額の上限として伝えました。その結果、その数字がPre-Approvalの上限として記載されました。そうすると、その上限を少し超えているけれども気になるというような物件には内覧しても実際の申し込みはできないということがわかり、上限金額を上げてもらった形で再度Pre-Approvalを発行してもらいました。この金額を少し上げるのはすぐやってくれました。

内覧

Pre Approvalを貰ったら、内覧をして、気に入ったら次のステップである購入申し込みを出せることになります。よって、ステップとしては気に入った家にひたすら内覧に行くという動きになります。

シカゴ郊外は今年は売り手市場で良い物件が出ると数日で決まってしまうということが多く、Realtorの方からは「気に入った物件があったらすぐに内覧に行ってください」と言われました。内覧はRealtor経由で売り手側のRealtorに連絡して日程調整をしてもらうので、実際には2、3件まとめて依頼をし、続けて内覧ができるように日程、時間を調整してもらうことが多かったです。

売り出し中の物件はConnectMLSというデータベースに載り、そこ新規に登録された中から、こちらが提示した条件にあった新規売り出し物件がリストでほぼ毎日のように送られてきました。そして、そのメールが来たら、まずConnectMLSにアクセスして物件を確認し、そこに載っている写真、必須項目の有無を確認、場所をGoogle Mapで調べて、さらにGoogle Map Street Viewで周辺の雰囲気を確認、最終的に内覧に行くか、候補から落とすかの判断をする作業を繰り返しました。

Pre-Approvalを取る前にConnectMLSで紹介があったものが一軒家で140件、タウンハウスで40件程。Pre-Approval後は条件を見直し、一軒家が30件、タウンハウスは10件ほど。そのうち実際に内覧に行ったのが13件でした。内覧の様子最後に決めた家のことは別投稿で書きます。

Offer提出

内覧で気に入り、ここは本当に購入したいということになったらOfferという文書を出します。英語ではOfferというのはあらゆる状況で使う言葉で、例えば仕事の内定にあたる書類もOffer Letterと言います。最初、このOfferがどのような位置付けなのかいまいちわからなかったのですが、話を聞いていて、購入申し込み書であり、最終的には売る側のサインも入った契約書になる文書であることがわかりました。

Offerを出すタイミングでほぼ同時にEarnest Moneyといういわゆる手付金を支払います。Offerの書類にEarnest Moneyをいつまでに幾ら払うということも明記されます。Offerが受け入れられたらEarnest Moneyを支払わねばならず、これらは返ってきません。

素朴な質問で「気に入った物件がいくつかあったら、それらに全てOfferを出しても良のいか」とRealtorに聞いたところ、それはできないということでした。もしOfferを複数出して、それらが売り側に受け入れられてしまった場合、複数の家を購入しなければならないことになります。実際には資金がないので、契約は成立せず、複数に払ったEarnest Moneyは返ってこないということになりますが、その前に、こんなことをやっているとRealtorも含めて信用を失い、Offerを受けてくれないので、実際にはOfferは一件にしか出せません。

RealtorがOfferを出した後に若干の価格交渉があります。我々の場合はOfferに書いた金額は売り出し価格よりも$19,000低い金額で、つまり値下げ交渉の希望を入れて出し、売る側と買う側のRealtorの間で交渉が入って、もちろん売主、買主の確認が都度入った上で、双方合意という金額に落ち着きます。最終的には売り出し価格より$9,000低い価格での合意になりました。

Earnest Money振り込み 第一回目

Offerが受理されて2日以内に第一回のEarnest Moneyを振り込みます。これは$5,000でした。

Inspection

専門の業者により家の状況のチェックを行います。法的に満たしていないといけない部分のチェックもありますが、家の状態としてどこが悪く、どこが故障していて、通常使用するために何を修理しなければならないかの洗い出しをします。修理内容が大きくなる部分は、買主が売主に引き渡し前に修理する要求をし、それを契約書の条件として盛り込むことができます。Inspectionの報告書にはそれらの修理必要箇所が記載されます。

Inspectionは目視による家のチャックとガス検知器によるRadon Gas Testを行いました。Radon Gas Testは放射線ガスであるRadonの濃度を検出するもので、基準よりも高い場合には売主にRadon Gas除去の装置を取り付けることが要求できます。内覧をした中にRadon Gas除去の装置が地下室にある家がありましたが、それはこれで引っかかったことなんだと思います。

Inspectionにかかる時間は当初3時間くらいと言われていましたが、我々の場合は半分くらいの時間で済みました。直後に結果の説明を受けましたが、大きな修理箇所はなく、幾つかあっても自分でHome Depot (DIYの店)でパーツを買ってきて交換すれば良い程度でした。契約書へ記載が必要な修理要望項目はありませんでした。Realtor曰く、ここまで状況の良い家も珍しいとのこと。ちなみに購入しようとしている家は築24年になります。(アメリカでは築24年は決して古い物件ではなく、むしろ新しい部類になります。築50年はザラ、中には築100年を超えている物件もConnectMLSのデータベースから紹介されてきました。)

Inspectionに掛かった費用はRadon Gas Test も含めて$610でした。

弁護士による契約承認

売買契約は最終的には弁護士 (Attorney)が、売買価格が妥当かどうか判断し、Inspectionの報告書を元に個別の条件を入れ、またその地区のHOA (Home Owners Association)に個別にある条件等を盛り込んで作成され、売主、買主双方の弁護士が承認して完了(Contract Approved)となります。弁護士が間に入って承認と言うのはアメリカらしいなと思いました。

これで契約成立なので、これ以降のキャンセルは違約金が発生し、それはつまりは買主側は支払ったEarnest Moneyが返金されないということになります。

Ernest Money振り込み 第2回目

弁護士による契約承認から2日以内に第2回目のErnest Moneyの振り込みをします。第2回目の金額は$15,000、Earnest Moneyの合計は$20,000となりました。これは物件購入金額の5%くらいに相当します。どのくらいの金額をEarnest Moneyに入れるかは場合によっては複数の買主からOfferがあった場合に売主がどの買主を選ぶかのポイントにもなるとのことでした。買いたいという強い意思を見せるために高いEarnest Moneyを提示する場合もあるとのことでした。Earnest Moneyは最終的には購入の頭金 (Down Payment)に組み込まれます。

ローン契約

弁護士による契約書の承認をLenderに伝えると、Lenderによる正式なMortgage ローン契約の手続きが始まります。Lenderとローン契約の会社を分け、ローンを自分で利率の良いところを探してくるということもできるようですが、初めてのことで何をしなければもいけないのかもさっぱりわからない状況でしたので、そのままPre Approvalでお世話になったLenderの方にローン契約取りまとめもお願いしました。

買う側の作業としてはこのローン契約のための書類提出が一番大変でした。我々の場合は、自分の仕事が年度途中でUS本社へ転籍になって給与の出所が変わるとか、頭金に充当する資金を日本の銀行口座からUSの口座に送金したとか、普通に要求された書類を出すだけではダメなことが何点かあり、それらの説明、証拠資料の追加提出が何ステップもありました。これらの必要書類の提出に関しては別にまとめて投稿します。

ローン契約申し込みから完了 (Clear to Close)まで1ヶ月半近くかかりました。

頭金の残りの振り込み

Clear to Closeとなると、最後に頭金の残金およびローン手数料をローンを組んだ金融機関に振り込みます。その会社からClosing Disclosureという計算書が届き、そこにあるCash to Closeとなった金額を振り込みます。Cash to Closeの金額は頭金の残金とローン手数料の合計ですが、売主側の負担であるClosing Date (物件の引き渡し日)までの固定資産税 (Property Tax) の金額が差し引かれています。これは後で翌年になってから購入した年の分の固定資産税を買主が一括で払うことになるので、Closing Dateまでの分はこの売買の決済の際に先に貰っておくという仕組みです。

ちなみにアメリカは固定資産税の額が高く、これは地域 (State, County)によって割合が異なりますが、年間の固定資産税がNaperville周辺では購入金額の2%程度になります。一般的な一軒家の場合、大体 100万円前後を固定資産税として毎年支払うことになります。但し、一方でNapervilleの場合、この固定資産税は全て教育費に回る予算構成になっているため、結果、教育水準が高く保たれ、このエリアの人気を高めている要員にもつながっています。

Closing

Closingは家の引き渡しに対して最終の書類へのサインの日で、これは契約時に日を設定し、契約書の中でも何日はClosingかが記載れます。Clear to Closeになった時点で、Attorneyから連絡が来て、時間を調整し、双方のRealtor、弁護士が立ち会って引き渡しの書類の最終処理を行うイベントでした。

Closingの直前にWalk Throughという、最後の家の状況のチェックをします。これは修理依頼項目があった場合にそれが完了しているかを確認するのが目的です。我々の場合は修理痛い項目はないので、もういちど全体を大まかにチェックするだけに留まりました。朝一番にWalk Throughに行って、所要時間はは30分ほどでした。

Closingは全体で1時間強。お金の受け渡しは先週の時点で完了しているので、今日は書類へサインするのみ。書類は全部をその場で目を通すわけではありませんが、Attorneyがそこに書いてあることの要点を説明し、その後にサインという流れでした。それでも厚さにして15mmくらいになるであろう書類にサイン、イニシャル書きをしてするだけで1時間を要しました。

普段はClosingには売主は立ち会わないようですが、今回の売主はとても良い人で、Closingにも来てくれ、最後はHOA (Home Owners Association)のこと、庭の草花の手入れのことなどを話してくれました。

最後に売主から鍵一式をもらって終了。普通はこの鍵の受け渡しは売主側のAttorneyが代行して終わりとなるようです。

アメリカでの住宅購入にあたり提出した書類

家を買う際に買う側でやらなければならないことはローンの事前審査にあたるPre-Approvalの取得と、実際のローン契約です。Pre Approvalは物件の内覧を始める際には取得しておかねばならない書類なので、実質、これを取得することが住宅購入の最初のステップで必要です。ローン契約は物件を決めてOfferが受理されてからの作業なので、流れとしては後半ですが、このための書類集め、説明ドキュメント作成が最も時間がかりました。以下、この二つのマイルストーンをクリアするためにて提出した書類を説明します。

Pre-Approval取得時点で提出した書類

  • Uniform Residential Loan Application
    • 氏名、住所、SSNなどの情報
    • 現在の勤務先、年収額
    • 銀行口座の現在の残高
    • 持っているStock Optionの情報
    • その他の資産内容(持ち家、自動車)
  • 最近2年間のFederal Tax Returnの書類、全ページ
  • 最近2ヶ月分の銀行口座のStetement
  • 最近30日分のPay Stubs (給与明細)
  • Driver’s License
  • Document of Citizenship、Green card Application – Pre Approval申請の時点ではグリーンカード申請中という状況であったため、EADおよびグリーンカード申請受理のレターを提出した。
  • Pre Approval
  • 書類ではありませんが、購入したい住宅の金額、頭金 (Down Payment) にする金額も伝えました。

Pre-Approvalを出してくれるのはLenderという職種の人で、ローンの貸付をするような金融機関の社員であることが多い。彼が提出した情報をもとにCredit Card Scoreを取得し、ローンが組めるかどうかを判断し、Pre Approvalを作成してくれました。

ローン契約のために提出した書類

Pre-Approvalの段階でローン申込書に基本的な内容は記載して、銀行口座のStatement等も提出しているので、基本的にはここからは詳細の確認のための追加書類の送付、質問への回答書の作成、送付という作業になります。

まずリクエストされたのが以下の5点

  • 7月分のPay Stub (前回のPay Stub送付から時間が経っているので最新のものをということ)
  • Green Cardのコピー (7/21にGreen Cardが送られてきたことを伝えたので)
  • 前回、送ったCitibankのStatementに$800の入金が繰り返しあるがこれは何かという質問。これは生活日を日本の三井住友信託銀行のドル口座からATMで下ろして、Citibankに入れているという回答をしました。
  • CitibankのStatementにある3回の高額な入金は何かという質問。これは今回の住宅購入の頭金にする資金を3回に分けて日本の自分の口座から送金したものと説明。この3回の送金に関してさらに追加質問がこの後に来ました。
  • 2020年分のW-2 (源泉徴収票にあたる書類)

上の5点の質問への回答でもってローン契約がConditional Approvedという状態になりました。ここにApprovedとありますが、このConditionalの部分に書かれた条件が結構面倒くさいものでした。

  • Home Insuranceの契約書、領収書 – これは新規に契約して送付。
  • Citibankへ頭金の資金を3回に分けて送金した部分について、送金元の銀行口座のStatementをその送金が入った2ヶ月分送れというリクエスト – 送金元も自分の口座なので、送金元も確認したいという意図だと思うが、この点で送金元の三井住友信託銀行のみのStatementのみ提出した場合、そこにも大きな額の入金があり、さらにそれは何かという質問に発展してしまうと考えました。なので、Lenderに三井住友信託銀行はCitibankへの送金のために橋渡しにつかっている口座で大元の収入は別に三井住友銀行にある、なので、そっちも提出した方かという問い合わせをしました。結果、三井住友銀行の口座のStatementも提出して欲しいとの回答でした。これを受けて、三井住友銀行、三井住友信託銀行のStatementを該当する2ヶ月分良いして、さらにそこにある送金の流れから元々、三井住友銀行にあった資金を三井住友信託銀行に3回に分けて送金し、さらにそこからCitibankへまた3回に分けて送金したという流れを表にして説明の書類とともに送付しました。このあたりの詳しい経緯は別の「ローン契約までの道のりは長かった」の投稿の8/20の部分にあります。

最後はまた以下の2点

  • Citibankの8月分のStatement
  • 8月末までのPay Stub

結局、銀行のStatementとPay Stubはローン審査完了までのものを出すはめになりました。

ローン契約までの道のりは長かった

物件を決めてから、ローンの審査、承認までの作業が最も大変で時間がかかりました。これは我々のケースが2点において一般的なアメリカ人とは異なることが要因だったんだろうと思います。とにかく、細かい。こんなところまでチェックして証拠となるドキュメントを要求するのかを思ったものでした。要求された内容に対して反論してもしかたがないので、とにかく急いで言われた資料を入手して提出するという作業を繰り返しました。

以下、物件を決定してからのOfferの承認プロセス、その後のローン申請、審査の具体的な流れです。

オファーからオファーの承認まで

2021/07/19 昨日の段階でこちらBuyerが出したOfferに対して、SellerがOKを出して、我々がその物件を購入する権利を得ることができた。ここからはOfferの正式な承認にすすむ手続きとなる。それにはInspection、その結果を踏まえた弁護士による契約書のReview、承認という作業となる。

RealtorがInspectorへ連絡してくれて、Inspectionを7/21 (Wed) 11:00で決定。Sellerのサイン入りのOffer Letterが送られてきた。それをLenderに送付。Lenderにローンの準備をお願いした。ここからはLenderはMortgage Officerと呼んだ方がいいかもしれない。

2021/07/20 Mortgage Officerからローン準備のための質問がきた。日本の口座にあったお金をUSへ送金したかと聞かれたので、もう終わっていると答え、6月末のCitibankのStatementを送付した。

2021/07/21 Inspection。3時間を予定していたが、家の状態はすごく良く、指摘箇所が少ないために説明をいれても2時間で終わってしまった。Raltor曰く、こんなに問題のない家も珍しい。

2021/07/21 夜、早速Inspection Reportが届く。Inspection ReportをAttorneyに送付。金曜に届くRadon Gas testの結果に問題がなければ、特にSellerへの追加依頼はしないとRealtorへ連絡。

2021/07/22 Mortgage Officerから妻の方のSSNを聞かれる。返事と一緒にGreen Cardが送られてきた件を連絡。

2021/07/23 夕方、Radon Gas Test reportが届く。4.0 pCi/Lの基準に対して3.9 pCi/L。ギリギリ下回っているが、基準以下ではあるのでSellerさんへRadon Gas mitigation systemをつけてもらう依頼はしないことにする。Radon Gas test reportと合わせて、その件をAttorneyに連絡。

2021/07/23 夕方、Mortgage Officerから銀行口座の入金に関しても質問が来る。$800づつ沢山入金があるのは何か、あとは6月の大きな額の入金のsourceは何かというもの。返信でそれらは何かを説明し、どの程度のドキュメントを出さなければならないかを質問。ちなみにこの$800は日本で円で貰っている給与をSMBC Trust BankのMulti Money口座から、こちらのATMでおろし、その分をCitibankへ入金していたもの。つまり生活費。

2021/07/27 AttorneyからSellerへcontract approvalのletter が送られた。Originalのcontractのうちいくつかの点を修正した上でapprovalとなっており、それに対してseller側の合意、Signが必要となっている。SellerがSignして返送して完全なapprovalとなる。

2021/07/28 Attorneyから contract has been finalized という確認をもらい、残りのEarnest Money $15,000を振り込んだ。

ローンの正式申し込みから承認まで

2021/07/29 銀行口座の入金に関して、あと何の書類が必要かという連絡がMortgage Officerから来た。とてもすぐにできる内容ではないので、翌日作業を行うことにする。期限は8/2の月曜日

2021/07/30 Mortgage Officerから来ていた Loanの申し込みに二人でDocuSignした。

2021/07/30 銀行口座の入金の流れについて、諸々の書類を用意する。説明をつけて送るのは週末作業。

2021/07/31 銀行口座の入金の流れについて、指定された3カ月間分のBank Statementにある高額の入金について、説明とリファレンスのドキュメントの一覧を作り、その文書とリファレンスドキュメント一式を送付。

2021/08/05 ローンを契約する先であるHome State BankからPIW Borrowers Disclosure Formへのサイン、最近30日分のPaystub、2020年のW-2の提出依頼がくる。2020年のW-2は実はまだ会社から来ていない。急ぎ出してもらうようにHRにメールを書いた。ちなみにW-2とは日本でいう1年分の源泉徴収票にあたる書類。

2021/08/06 HRと急遽電話会議を設定。W-2に関してはHRではなくAccountingがボールを持っているということでそのAccountingの担当も交えてミーティング。ちょどPWCからDeloitteに去年の給与のデータが来たので、今日中にW-2を作ってだすという回答があった。が、実際はその日のうちにW-2は来なかった。週末へ持ち越し。サインしたPIW Borrowers Disclosure Form、最近30日分のPaystubはHome State Bankへ提出。

2021/08/09 AccountingからW-2が届いたので、それをHome State Bankへ送付。実際には会社からもらったのはW-2Cというドキュメント。これは既に出しているW-2の内容を修正するドキュメントだが、今回は会社の中で最初にW-2を作成するタイミングを逸してしまったので、もうシステムでW-2を出せず、W-2CのFormで来た。その事情もHome State Bankへ連絡。

2021/08/10 W-2CをファイリングしたとHome State Bankから連絡があった。必要な書類があったらまた連絡するとのこと。

2021/08/16 Congratulations, your loan is conditionally approved. というメールが来て、メールにあったリンクにあるMortgage Commitment Letterにサインをして返信(アップロード)。ただしConditionalとなっている条件に対して4つのドキュメントを出さねばならず、これらまだ結構大変だ。Citibank USへDown Payment資金を送金した元の口座のStatementを2ヶ月分送ることなのだが、これをやろうとすると最終的に大元の給与振り込みのある三井住友銀行の口座まで説明に入れる必要がある。それを問い合わせた。

2021/08/17 Mortgage Officerの回答で三井住友銀行の口座まで説明に入れるべきとのこと。しかも英語でStatementを出してもらう必要がある。夜、電話で三井住友銀行に問い合わせたが、残高証明は英語で出せるものの取引記録は英語ではできないと言われる。しかも、その結論を伝えられるまでに、この手の証明は郵送では送ってなくて店頭に取りに行く必要があるとか、申し込み書は郵送で送付とか、全くもって前時代的な話をされ、もうこれ以上付き合うのは無理と諦めた。しかも三井住友銀行はアメリカで一般的な毎月のStatementという書類はない。オンラインでダウンロードした5月、6月の取引記録をアメリカでCertified Translatorに英語にしてもらうことにした。早速、オンラインで5月、6月の取引記録を出力してPDFにし、それを検索して出てきた良さそうなCertified翻訳業者に見積もり依頼に添付して送った。 もう一点の条件であるHome Insuranceの契約もしなければならないので、今、Car Insuranceを契約しているMidvaleの窓口へメールを送った。

2021/08/18 朝一、Certified Translatorの業者から見積もりの結果が来ていた。$59。そのメールのリンクでカード決済で翻訳の申し込みをした。

2021/08/20 昼ごろにCertified Translatorの業者から三井住友銀行の取引記録の英訳が届いた。午後一杯かけて三井住友銀行、三井住友信託銀行(SMBC Trust Bank)のJPY Saving、Multi Money JPY, Multi Money USD, USD Saving、Citibank USの合計6つの口座にまたがるお金の動きを説明する文書を作った。マネーロンダリングではないが、これらの口座間のお金の動きがややこしく、これをすっきりと説明する必要があった。給与口座である三井住友銀行からはオンラインでUSの銀行口座で送金する金額の上限は1回300万円、1ヶ月で500万円と限られており、今回の頭金の資金の送金には使えない。一方SMBC Trust Bankはオンラインで一回$50,000まで送金ができ、1ヶ月の上限とかはないので、最終的にSMBC Trust BankからUSのCitibsnkへ送金した。そのための三井住友銀行からSMBC Trust Bankの日本円口座、Multimoney口座へとお金を移してゆく流れを説明する必要があった。三井住友信託銀行はCitibank Japanを吸収した会社で、これらの口座はCitibank Japan時代に作って使っているもの。さすが元Citibank Japanだと思った。

あと、もう一つのConditionである、給与の支払いのYear To DateがPay Slipにある数字と、昨年もらっているUSへのTransfer Offer Letterからの計算とズレがある点についての説明を書いて、そのレターと共にMortgage Officerに送付。 細かいところまでよく見ているなーという乾燥。

2021/08/21 Conditionの一つのHome Insuranceを契約してPolicyとReceiptを提出という点について、Realtorから紹介してもらった日本人がやっている保険事務所へメールで連絡を入れた。ちなみに昨日の時点でMidvaleからはなんの連絡もない。

2021/08/23 先週の金曜に送ったLoan ApprovalのConditionalの部分への回答に対してMortgage Officerから連絡があった。指摘があったのは一つのBank Statementファイルのファイル名がAccount Numberと異なっていて、それを参照しているLetterの本文と違いがある点の確認だった。Account Numberの末尾が0148のところ、Bank Statementファイル名に使った番号が0418になっていたので、そこをきちんとした方がいいという指摘。ここも細かいところをよくチェックしているなと思った。言われた通りに修正してLetterとStatement Fileを再送付した。それに対してThank Youと返信したので、これはOKだと思う。 Home Insuranceについて連絡を入れていた日本人の保険代理店から返信が来た。質問された内容を回答して、夜には見積りが来た。見積りについて何点か質問を出した。

2021/08/24 朝一、Home Insuranceの見積についての回答が来たので、その内容でHome Insuranceを契約。16:30頃、契約書と領収書が来た。契約書にMortgage Clauseが記載されていることを確認。その契約書と領収書をMortgage Officerに送付。Mortgage OfficerからThank Youという返事が来た。これで4点のConditional Itemsに関しては資料を出した。

2021/08/25 出したつもりの4月のPayslipが送られていないという連絡がMortgage Officerから来たのでそれを送る。あと、8月のCitibankのStatementを金曜までに送って欲しいというリクエスト。CitibankのBank Statementは毎月26日までカバーする。金曜の27日はその翌日なので間に合うかどうか。金曜に出ていなかったら、そこまでのTransaction Recordでもいいかの問い合わせをMortgage Officerに送った。Bank Statementは月曜でもいいとのこと。

2021/08/26 Conditionalの項目が4点から2点に減ったMortgage Commitment LetterがHome State Bankから届いた。1点目は4月のPayslipの件。これはすでに昨日送っているのでremarkとして Received. To be reviewed となっていた。2点目は8月のCitibankのStatement、2回目のEarnest Money $15,000の振り込みを銀行口座側からも確認するという内容だった。

2021/08/27 朝10時くらいにCitibank Onlineを見たら8月分のBank Statementがアップロードされていた。これをダウンロードしてMortgage Officerに送付。Thank you. Have a good weekendという返信が来た。これで2回目のConditionalのMortgage Commitment LetterにあったAction Itemsは完了。

2021/08/31 こちらに要求されてきたConditionの条件の記載のないMortgage Commitment LetterがHome State Bankから届いた。実際にはClosing Dateの5 business days前までにあと4点のアクションを完了しなければならないことになっているが、これはRealtorに確認したところMortgage Officer、Realtorの方で行う作業とのこと。それらは9/2までには完了するはずということで、Closing Dateの5 business days前には間違いなく終わる。それが終わればClear to Closeの宣言がでるとのこと。

2021/09/01 早々に10:30にClear to Closeと記載されたMortgage Commitment LetterがHome State Bankから届いた。Cleat to Closeがローンが正式承認されたという言葉。例によってサインしてHome State BankのPortalにアップロード。Mortgage Officerからも連絡が来た。Realtor、AttorneyへもMortgage Officerから連絡が行ったようだ。AttorneyからClosingは9月13日の午前がいいか午後がいいかという問い合わせが来た。午前でお願いする件を回答した。最終的に9時からで決定。

長い契約関連のやりとりがようやく終わった。物件を決定してからまるまる6週間掛かった。

グリーンカード申請に際して提出した書類

今回、一連のグリーンカード申請書類の作成、申請業務は会社が委託している法律事務所が行ってくれました。以下はその法律事務所から要求され、こちらから法律事務所へ提出した書類の一覧になります。

PERM

実際にはEB1-Cのカテゴリーにて申請したためPERMはスキップしており、以下の書類は提出したものの、PERM自体は行いませんでした。

  • 法律事務所が用意したquestonnaireに答える。どの程度の内容かは記録しておかなかったので不明
  • Diploma and transcripts and/or markshhets of the course work for any post-secondary education. – 大学の卒業証明書および成績証明書、英文にて。これはL-1 VISAを取得する際にも準備したが、大学側に英文での作成を依頼すれば英文で作成してくれる。
  • Most resent Employee-Based resume – 英文のレジュメは定期的に更新していたので、ここ1年くらいの仕事の内容を付け加えてアップデートした。レジュメが必要になる時は大抵急ぎなので、定期的にアップデートしておくことをお勧めします。
  • Copies of any prior experience/skills verification letters you already process – L-1 VISAの申請書類に添付した会社側で作成してくれたsupport documentを提出。最新のL-1 VISA更新の申請は2018年9月だったので、5ヶ月くらい前に作成してもらったもの。

I-140

I-140は自分を就労させようとする会社内のポジションに対してアメリカ労働局から承認をとるための申請。なので、基本的には会社の人事が法律事務所に諸々の書類を提出して準備を進めていた。具体的に自分が入るポジションの内容とかは会社の方が詳しく資料を作っていたはず。法律事務所の方から自分の方にリクエストされたのは以下の3点。

  • Copy of the organization chart showing your previous direct report – 日本でASIA全体のSE Directorとして働いていた際の組織図を自分にDirect Reportだった日本、Korea、Singapore、ChinaのSEの名前を入れて作成。
  • Documentation relating to your five direct reports, such as degrees/resumes, performance evaluations etc. – 上の組織図で自分へのDirect Reportと書いた5人のSEが、十分なスキル、学歴を持った上で働いていたという記録を示すもの。必ずしも最新のresumeである必要はなく、それらの人たちのスキルを確認することが目的なので、過去のresumeでも良いということだった。まだその中には同じ会社で今も働いている同僚もいれば、転職してしまった人もいる。自分が採用に関わった際にはresumeをもらっているので、過去の資料、メールを引っ張り出してきてそれらを探し出した。それ以外は急遽コンタクトして彼らのresumeを1、2日の間に送ってもらった。Performance Reviewの記録も頑張って過去のメールやバックアップファイルから探し出した。
  • Copy of your three most recent paystubs – これは手元にあるので、すぐに提出。

I-140については途中でRFE (Request For Evidence)が来たが、これは会社側で対応。こちらで何か追加で提出した書類はなし。

I-485、I-765、I-131

I-485はVISAのステータスからPermanent Resident (永住)への変更申請。I-765はグリーンカード申請中の就労許可申請。I-131は審査期間中に国外に出てもいいことを示す書類。これら3つの申請は自分と妻の分をまとめて申請するので、基本的に同じ書類を二人とも提出した。Credit Score、Credit Reportは最初は共同口座なので自分の分だけで良いと思っていたが、これも別々に必要となって妻の分も追加で提出した。

  • 法律事務所が用意したquestonnaireに答える。全部で434項目。氏名、生年月日から始まって家族関係、過去の職業、過去に住んだ住所、犯罪歴等。
  • 写真
  • 出生証明書 – 日本だと戸籍謄本がこれに該当。日本語の戸籍謄本を取得して、英語に翻訳。これは自分で翻訳を作成した。
  • Marriage Certificate – 今回、妻の分も同時に申請するので、結婚の証明が必要となる。同じく日本だと戸籍謄本がこれに該当。戸籍謄本と英語への翻訳を提出。
  • 21才以下の扶養家族がいて、同時に申請する場合には、扶養家族に対して50%以上の生活費を負担していることを証明する書類。今回は同時申請はしないので、これは無し。
  • 健康保険加入の証明 – 加入している健康保険のCertificateとPolicy Documentを提出。1095-Bを提出するケースも多い様だが、これら二つで事が足りた。
  • 教育、スキルを証明する書類
    • 大学卒業証明書、成績証明書
    • 取得した資格の証明書。これは多いほど良いのであれば全部出して欲しいと言われた。日本で取っていた4つの資格に関して提出
    • 英語の教育を受けた証明。大学の教養課程で履修した英語のクラスもこれに該当するので、大学の成績証明書で良いと言われた。
  • 現在のVISA
  • 現在のI-797もしくはI-129S – L-1 VISAの添付書類であるI-129Sを提出
  • 最新のI-94
  • 過去のVISAおよび添付書類 – これまでのVISAのコピとI-797、I-129Sを提出
  • Passportのコピー – 全ページ
  • VISAで入国して以来の過去の全入出国記録 – 基本的にはI-94のサイトに行って、過去の記録をダウンロードすれば事足りるであるが、アメリカから陸路でメキシコやカナダに行った場合には、それらはI-94の履歴には残らない。この部分はPassportの入出国スタンプで証拠を補った。また飛行機で出国しても記録に残っていない箇所があり、これはBoarding Passの半券と日本への入国スタンプで証明。ということでVISA、グリーンカード を今後取ろうと思う人はBoarding Passは全て保管しておいた方いいです。
  • 収入の証明
    • 過去3年間のW-2 (日本で源泉徴収票にあたるもの)とForm 1040 Federal Tax Return documents。真面目に毎年Tax ReturnをFilingしていればあるはず。
    • 会社からのOffer Letter
    • 最新のPay Slip
    • IRS Tax Transcriptのコピー – これはIRSのサイトに行って、自分のSSN他の情報を入力すると作成される。これをダウンロードして送付。
  • Credit ScoreおよびCredit Report – これはアメリカ独特の文化かもしれないが、過去にクレジットカードの支払い記録や、その記録に基づくスコアというのをEquifax、Experian、TransUnionというようなCredit Reporting会社 (信用調査会社)が提供してくれる。支払いの遅延があったり、残高が多かったりするとスコアは低くなる。上の会社のサイトで無料で作成してくれるので、それを取得して提出。(これは後の住宅ローン契約の際にはもっと利用した。)
  • 資産の内容
    • 過去12ヶ月の銀行口座のStatement
    • Stock Optionの取得および行使の記録
    • 他にも資産、収入があれば内容を提出することとあったが、日本で持っているマンションに関しては法律事務所の担当と相談して、それは必要ないということになった。

I-693

申請に必要なのは健康診断の結果であり、ここに書いたのは健康診断を受ける際に持って行った書類。

  • I-693 Form。これは本人が記載する項目、氏名、住所等のみ記載。あとは医師の方で書く項目。このFormが医師が作成するI-693になり、もらう時は封筒に入って封印されている。
  • 母子手帳の予防接種欄のコピー
  • 母子手帳に予防接種記録の英文翻訳。子供の時の記録なので、どこまで有効だったのかは不明。でも、最終的にはグリーンカード申請時に接種を受けていなければならないワクチンのリストがあって、それに対して我々は2つ足りないと言われ、その場でワクチン接種を受けた。受けたのは tetanus (破傷風) と hepatitis (肝炎)。
  • 人間ドックの結果 (念のため)

グリーンカード取得のタイムライン

マイルストーン

まずは大まかな流れから

2020年4月15日 申請作業をしてくれる法律事務所から連絡があり申請書類作成を始める
2020年5月13日 I-140提出
2020年6月12日 I-693作成のための健康診断
2020年6月29日 I-485、I-765、I-131、I-693を提出
2020年8月11日 Biometric Registration、つまり指紋採取と写真撮影
2020年10月9日 I-140に対する追加資料要求 (RFE)
2020年10月19日 I-140に対するRequest for Evidenceの請求があった
2020年11月5日 現在のL-1 VISAがこの日をもって終了。仕事はできないがアメリカには滞在できる。ただしEAD/APが来るまでは出国はできない。
2020年12月末 有給休暇を使い果たし、以降は休職
2021年1月27日 I-485審査が別のオフィスに転送された
2021年2月27日 I-140のRFEに対する追加書類を提出
2021年3月4日 I-140承認
2021年4月24日 EAD Cardが届いた
2021年5月1日 仕事に復帰、同時にUS本社へ転籍
2021年6月5日 日本へ一時帰国
2021年7月6日 USへ戻る
2021年7月17日 グリーンカードが届いた

申請準備開始から1年3ヶ月、申請後、1年と3週間でグリーン取得、というスケジュールだった。

タイムライン詳細

お時間のある方は以下の詳細もどうぞ。

2020年4月15日 会社がImmigration関連の申請を委託している法律事務所からI-140という書類を作成するので、諸々書類を送って欲しいという連絡があった。グリーンカード取得の経緯の方に書いたが、グリーンカード取得の申請カテゴリをEB1-C (Multinational Executives and Managers) で行うという方針になったため、PERMはスキップして、いきなりI-140の申請になる。

2020年5月1日 法律事務所からI-485 Adjast Statusの申請書類を作成するための最初のステップとしてquestionnaireへ回答を記入、および必要な書類の提出をして欲しいというリクエストが来た。questionnaireはその法律事務所のサイトにあるフォームにチェック、回答を入れていく作業だが、全体で200項目くらいの質問だったと記憶している。

この後、questionnaireの回答がそれでいいのか、提出する書類は、自分が考えているのはこれだけれどもそれで問題ないかというようなやりとりが何往復も続いた。

尚、I-140は会社が自分のポジションを用意するための申請なので、あくまで提出する書類は自分に関するもののみであったが、I-485は配偶者も同時に同じ資格で申請ができるため、ここからの申請作業、資料作成作業は二人分同時に進行した。例えばquestionnaireも二人別々に回答してった。

2020年5月6日 I-140申請書類作成のためにリクエストされた書類を法律事務所に提出。

2020年5月7日 I-140申請書類作成に関して、追加の資料の送付を依頼された。これはMultinational Managersであったことを詳しく説明する資料として、実際に自分の部下になっていた社員のResumeとPerformance Reviewを行った記録を提出した欲しいというものだった。具体的にはASIAのSE Managerであった際には自分にreportというSEが5人いたので、彼らのResumeとPerformance Reviewの記録を出すということになる。まだ同じ会社で働いている同僚もいれば、転職してしまった人もいる。必ずしも最新のresumeである必要はなく、それらの人たちが十分なスキルを持って働いていたということが示すのが目的なので、過去のresumeでも良いということだった。自分が採用に関わった際にはresumeをもらっているので、過去の資料、メールを引っ張り出してきてそれらを探し出した。それ以外は急遽コンタクトして彼らのresumeを1、2日の間に送ってもらった。Performance Reviewの記録も頑張って過去のメールやバックアップファイルから探し出した。

2020年5月11日 I-140の申請用で依頼されていた追加資料を全て提出。

2020年5月13日 法律事務所がI-140提出資料を完成させ、I-140を提出、Filingした。

We received your Form I-140, Immigrant Petition for Alien Worker.

2020年5月13日 法律事務所から来ていたI-485申請書類作成のためのquestionnaireの回答完成、提出。

2020年5月15日 会社のHRから法律事務所へ出されるべきレターが必要で、それをHRへ依頼。翌日、提出された。

2020年5月16日 日本で取っていた資格の証明書も申請書類に含めるということで、それを日本からpdfで送ってもらった。具体的には日本にいる妻の妹夫婦にお願いし、我々の日本の留守宅へ行って探し出してもらいScanしてpdfで送ってもらうという作業。テレビ電話でありそうな場所を映してもらって、こちらから指示を出して探してもらった。

2020年5月20日 法律事務所にてI-485、I-765、I-131の申請書類のDraftが完成した。Reviewのために送られてきて問題ないことを確認。

2020年5月22日 I-485申請時に同時にI-693という健康診断結果も提出したいので、そのI-693用の健康診断をしてもらえるクリニックに予約を取って欲しいという依頼が入った。他の人がグリーンカード取得をした際の話をブログに書いているものとかを見るとI-683は最後の面接時に提出している場合が多い。が、I-485申請時に提出もできるようなので、今回は法律事務所の指示通り健康診断を受けてI-693を準備することにした。I-693取得のための健康診断はUSCIS (移民局)が認定した指定の医療機関でないとできない。近所にそれなりの数があるので、探して予約は問題なかった。

2020年5月25日 健康診断に行く際にこれまで接種したワクチンの記録を持ってゆくことという条件があった。日本の場合はワクチン接種の公的な記録は子供の時の母子手帳になる。急遽、これを日本から送ってもらうことにした。自分、妻の母子手帳はそれぞれ実家で持っている。それを妻の妹夫婦のところに送ってもらい、そこから大急ぎFedExで送ってもらった。

2020年5月26日 5月20日のDraftのReview後に追加でリクエストされた資料があり、それを提出した。追加で要求されたのは妻の分のCredit Report。クレジットカードは最初に自分が作ったものに妻をAuthorized Userとして加えているので実態は同じカードアカウントになる。それでも必要とのこと。無料でCredit Reportを発効してくれるサイトに今度は妻の名前、SSNで登録して妻の分のCredit Reportを取得した。それを法律事務所に提出。

2020年5月27日 日本からFedEdで母子手帳が届いた。ワクチン接種記録のページをScanして法律事務所へ送付。今回は法律事務所側からCertified Translaterに翻訳を依頼して英文ドキュメントを作ってもらうことになっている。

2020年6月2日 法律事務所の方でグリーンカードの申請書類が完成し、それら一式が送られてきた。それらにサインをして、FedExで法律事務所へ返送。写真(6枚づつ)も送付しなければならなかったので、それらも同梱した。すぐに申請するのかと思ったらI-693という健康診断結果をもらってそれも一緒にして申請するらしい。既に健康診断のアポイントは取っていたが、その後の申請になる。

2020年6月5日 母子手帳のワクチン接種記録のページをCertified Translaterに翻訳してもらった英文書類が法律事務所に送付された。法律事務所からそのコピーをもらった。

2020年6月12日 I-693取得のための健康診断。予約を取っていった先はどうやら、このような移民関係の健康診断を専門でやっているクリニックで、他にも同じ目的で健康診断に来ている人が複数いた。ほとんどがインド系。

2020年6月15日 健康診断に行ったクリニックにてI-693が出来上がったので取りに行った。受領して即FedExで法律事務所へ送付。

2020年6月19日 グリーンカードの申請書類を提出した。具体的にはI-485、I-765、I-131を提出。Case Status上の記載は以下の通り。

We received your Form I-485, Application to Register Permanent Residence or Adjust Status.

I-485はAdjust Status、つまり現在のVISAの状態からPermanent Residentへの変更の申請、I-765は申請からグリーンカードが発行されるまでの間の繋ぎの就労許可(EAD – Employment Authorization Document) の申請、I-131はAdvance Paroleというグリーンカード申請後、審査中の状態においてアメリカを出国し、再入国することを可能にする申請。グリーンカードの承認には少なくとも1年を要すため、その間にVISAが切れるケースが多い。そのため先に繋ぎの就労許可を同時に申請する。またグリーンカード申請時は原則はアメリカに留まらねばならないものを、出国、再入国を可能にするのがAdvance Parole。これを取得しないで出国すると、グリーンカード の申請を取り下げたという扱いがあるので、ある意味必須。(通常、この就労許可とAdvance Paroleは2ヶ月から4ヶ月で発行される。自分の申請時は異例で、ものすごく時間がかかったが。)

2020年6月25日 Finger printを取るための手数料を受領したと言うStatus Updateがあった。自分では払ってなくて法律事務所の方でやった作業のはず。

We accepted the fingerprint fee for your Form I-485, Application to Register Permanent Residence or Adjust Status. Our National Benefits Center location is working on your case.

2020年8月11日 Biometric Registration、つまり指紋採取に行ってきた。Napervilleにも小さいながらもUSCISのオフィスがあり、そこに出掛けた。指紋だけかと思ったら写真も撮られた。写真を撮った際にPCをちらっと覗いて、自分の写真を見たが、犯罪者のプロファイル写真のように凄い変な顔だった。あとで、この写真がEAD Card、Greencardの実際のカードに貼り付けられる顔写真になることを知った。ちゃんと写真を撮ればよかったと後悔している。

2020年8月12日 Finger printの取得が完了したというStatusになった。

The fingerprints relating to your Form I-485 Application to Register Permanent Residence or Adjust Status, were taken.Your Case Status: Card/ Document Production

2020年10月9日 I-140の申請に対してRFE (Request For Evidence)の請求があった。追加資料の請求であるが、I-140は個人に対するものではなく会社がグリーンカード を申請しようとしている人を採用するポジションを承認するものなので、会社側で全て対応する必要がある内容となる。

We sent a request for additional evidence for your Form I-140, Immigrant Petition for Alien Worker.

2020年11月5日 L-1 VISAの有効期間が終了。既にグリーンカードの申請が受理されているので、アメリカに滞在していることは違法ではないが、この後は就労はできないという状況に入った。次に働き始める時にはUS本社側に転籍していて、日本法人所属で持っていた有給休暇は引き継がれない。まずは有給休暇を使っての休暇に入る。

この就労できない状況というのは結構条件が厳しく、会社のHRからは「メールシステムにも一切アクセスしては行けない、イントラネットにもアクセスしてはいけない。これらのアクセス記録が残ると就労許可がないのに就労したという違法状態になり、発覚したらグリーンカードの審査にも影響する。」と厳しく言われた。なので、11月5日の夜で仕事用PCは封印。iPhoneからも間違ってアクセスしないように、設定していた仕事メールアカウントは削除しMicrosoft Teamのチャットアプリは削除した。

2020年11月5日 VISA終了の翌日からオーロラを見るためにアラスカに旅行に出掛けた。アメリカ国内の旅行であれば問題はない。オーロラ は行けば見られるわけではなく、晴れていなければならないし、太陽の活動がそれなりに活発でなければならないし、短い日程での旅行には向かない。今回は幸い長く滞在でき、場合によっては延長もできるので、今回しかないかと出掛けた。実際途中で1週間延長してようやくオーロラが見られた。

2020年11月末から12月 アラスカ旅行から帰ってきてThanksgiving、Christmasと楽しいHoliday Seasonに入った。COVID-19でクリスマスコンサート等のイベントはほぼ全てキャンセル、レストランもテイクアウトのみという状況になり、ひたすら家で過ごすHoliday Seasonとなった。作り始めたものの途中で終わっていた鉄道模型NゲージでのNaperville Stationを作るなら今しかないと思い、作りかけの駅を引っ張り出してきて工作再開。クリスマスの日までにはそれなりの形にして、さらに線路をつなげクリスマスツリーの周りをNゲージの列車が走るレイアウトを作った。

2020年12月末 有給休暇を使い果たし、この後は本当に休職扱いになった。

2021年1月 Nゲージのレイアウトを制御するのにC/C++の復習を兼ねてArduinoマイコンでDCCコントローラーを作り、パソコンから列車を制御するようにした。さらにもう一つのArduinoとリレーを組み合わせてポイントもPCから操作をする仕組みも作った。

2021年1月27日 I-485の審査作業が別の事務所の転送されたという通知があった。Case status のページには以下のように書かれている。

Your Form I-485, Application to Register Permanent Residence or Adjust Status, was transferred to another office for processing.

2021年1月28日 I-485 のStatus Updateがもう一つ届いた。
昨日のメールは別のオフィスに転送されたというもので、今日のものはそちらで処理がされるというもの。相変わらず、すぐにReviewされるのか不明。

We transferred your Form I-485, Application to Register Permanent Residence or Adjust Status, to another USCIS office that now has jurisdiction over your case.I-485 のStatus

2021年2月 遊んでばかりでもいけないのでUdemyというオンライン講座のサイトに登録し、C/C++、Pythonのクラスを取り始めた。1日の半分はこれら勉強にあてるようにした。

2021年2月17日 I-140に対してあったRFE (Request For Evidence)に対して会社から資料が提出された件がI-140のStatus Updateでわかった。これが提出されるまでI-140の審査はストップするので、早く出してほしいと思っていた。実際、年を越しても提出されていないのを知った時には正直焦った。もしDead Lineを過ぎてしまったら自動的に申請はRejectとなるということは調べてわかっていたので、そのDead Lineが本当は何日なのか気になっていた。実際には当初のDead Lineは90日で、さらにCOVID-19の特別対応で自動的に60日Dead Lineが延長されていたようなので、ギリギリというわけではなかった。自分が焦っても仕方ないのだが、逆に自分で手を下せないのでイライラした。

We received your response for Form I-140, Immigrant Petition for Alien Worker.

2021年3月4日 I-140が承認されたとの連絡があった。

On March 4, 2021, we approved your Form I-140, Immigrant Petition for Alien Worker, Receipt Number LINxxxxxxxxxx. We sent you an approval notice. 

2021年3月 中国SFの中の大作、「三体・地球往事三部作」の第3部 Death’s Endを英語で読んだ。5月末に日本語版が出るのを知り、では先に英語で読もうと奮起して、3月1ヶ月で600ページのPaperbackを読み切りました。英語で小説を読むのはまったく初めてではありませんが、ここまで集中して読んだのは初めてかもしれない。

2021年4月8日 あまりにもEADにかかる時間が長いので、法律事務所からUSCISへ状況確認の問い合わせをいれた返事が来たらしい。が、これに関して法律事務所からなんら内容は連絡が来なかったので、有益な情報は来なかったようだ。USCISのProcessing Timeのホームページでは、何日より前に申請した内容に関して通知がない件に関しては個別に問い合わせをしてもいいという仕組みが説明され、その申請日が書かれている。既にこの問い合わせをしてもいい日数レンジに入っているので問い合わせたわけだが、具体的な回答はなかったということだと思う。

On April 8, 2021, we sent a response to your inquiry about why your case is taking longer than our processing time, referral number SRxxxxxxxxxxxxxMSC.

2021年4月16日 いきなりEAD Cardの作成に入ったという連絡がUSCISから来た。先にI-765 Approvedとか来るかと思っていたのに、まず印刷に入ったという連絡とはびっくり。
この辺りでも、ほぼ毎日のようにUSCISでのEAD Processing Timeを見て、いつ頃になったら来るかの予想をしていた。自分は最近のEAD Processing Timeかの予想では6月かなと思っていたので、正直びっくりした。メールで来た内容は以下の通り。

Your Case Status: Card/ Document Production
On April 16, 2021, we ordered your new card for Receipt Number MSCxxxxxxxxxx, and will mail it to the address you gave us. If you move, go to www.uscis.gov/addresschange to give us your new mailing address.We approved your Form I-765, Application for Employment Authorization.

2021年4月19日 EAD Card作成の通知の3日後にI-765が承認されたとの通知があった。大急ぎで会社へ連絡。同時にこの通知で以って、就労、つまり仕事を再開できるかをHRに問い合わせた。回答はカードがこないといけない。通知だけではNG。もう数日待つことになった。

Your Case Status: Post Decision Activity 
On April 19, 2021, we approved your Form I765, APPLICATION FOR EMPLOYMENT AUTHORIZATION, Receipt Number MSCxxxxxxxxxx. We sent you an approval notice. We approved your Form I-765, Application for Employment Authorization.

同時にI-131の承認の通知もあった。I-765とI-131はセットなので、承認は同時。

On April 19, 2021, we approved your Form I131, APPLICATION FOR TRAVEL DOCUMENT, Receipt Number MSCxxxxxxxxxx. We sent you an approval notice.Your Case Status: Post Decision Activity 

2021年4月22日 EAD Cardが配達されたという通知。配達された先は申請業務をした法律事務所なので、会社とその法律事務所の担当者にすぐに連絡して、FedExで自分宛に送ってもらうように依頼した。

Your Case Status: Card/ Document Production 
On April 22, 2021, the Post Office delivered your new card for Receipt Number MSCxxxxxxxxxx, to the address that you gave us.

2021年4月23日 会社のHR担当者と法律事務所の担当者で急いで発送するためのやりとりをしていた。会社から翌日4月23日の土曜着でFedExで送るように指示が出た。

2021年4月24日 10時ごろにEAD Cradが届いた。FedExで受け取りサインが必要な便で送ると法律事務所の担当から連絡を受けていたが、実際は玄関先に置かれていた。ものすごく重要な書類なのだが、取られてしまいかねない方法での郵送って問題ないのか?一応、法律事務所の担当にクレームを入れた。
これでようやく仕事を再開できることになった。

届いたEAD CardはAdvanced Paroleとのコンボカードと呼ばれるもので、このカードを持っていることがグリーンカード審査中にアメリカから国外へ出て、再入国できることを示している。

2021年4月26日 月曜朝から仕事に復帰。EADは土曜日に届いているので、日曜からメールにアクセスしてもいいということを確認していたので、日曜にメールを復活させ、一気にメールをダウンロードした。

2021年6月5日 Advance Paroleを使って、日本に一時帰国をした。日本の滞在期間はちょうど1ヶ月。COVID-19のため入国後の2週間は自宅待機なので、外には出られなかったが、今回の一時帰国は日本のマンションを整理し、完全に片付けて売りに出すところまでをやるのが目的だったので、その2週間はひたすら家の中での片付けをした。残りの2週間で今度はアメリカへの引越し荷物を送るために海外引越業者とコンタクトをとり、最後は発送をし、さらにマンションの販売委託契約を不動産業者と結んだ。

2021年7月6日 アメリカへ戻る。Advanced Paroleでの入国は間違い無く別室審査と聞いていたが、その通り、別室送りになり45分くらい待たされていろいろ質問されての入国審査となった。一応、無事に入国。

2021年7月12日 グリーンカード発送の作成プロセスに入ったという通知が夜メールで来た。メールの内容は以下の通り。

On July 13, 2021, we approved your Form I485, APPLICATION TO REGISTER PERMANENT RESIDENCE OR ADJUST STATUS, Receipt Number MSCxxxxxxxxxx. We sent you an approval notice.

2021年7月13日 昨日に引き続き、USCISからメールが入った。
今度はちゃんと I-485 がApproveされたと書いてある。本来はこっちがカード作成の連絡よりも先に来るべきではないのかと思う。

On July 12, 2021, we ordered your new card for Receipt Number MSCxxxxxxxxxx, and will mail it to the address you gave us.

2021年7月15日 グリーンカード発送。実際には法律事務所へ発送されている。

2021年7月21日 グリーンカードが自宅に届いた

購入物件の決定

内覧にて希望にぴったりの物件に巡り合った

2021/7/17 本日、13軒目の内覧。この物件は昨日、3軒の内覧をした後に帰り際にマーケットに出て、データベースからメールで連絡が来た物件で、早速データベースを見た感じでは我々の条件によく合い、とてもよく見える。昨日、夜、そこの内覧をリクエストしておいた。今朝、早速 13:30でAppointが取れたとの連絡があり、13:30で内覧に行ってきた。

今回はまずキッチン、リビングから見える庭を見て感激。Realtorもこれは素晴らしいと営業トークを外れて感心していた。
キッチン脇のリビングから庭のパティオへアクセスできる点もOK。パティオの広さは申し分なし。庭が東側にあるのも我々の希望に合致している。

キッチンは凄く広いと言う程ではないが使い勝手は良さそう。キッチンのシンクの前ば窓になっているのは良い。十分に明るい。

いつも問題になるBasementの湿気や臭いも問題無し。合わせて、高さ1mくらいのパーティションで区切られた一角があり、これは鉄道模型スペースにバッチリはまる。(果たして鉄道模型に占有させてくれるかはこれからの交渉によるが)

Master Bedroomのバスタブは独立。そんなに深くはないが、妥協できる範囲。
2階に4 bedroomあり、それぞれはそんなに広くないが使いかっては良さそう。一部屋はオフィスとして使っている形跡があり、そこは我々もオフィスとして使うだろう。

庭も申し分なく広い。向かいの家との境の部分に塀があるが、そこに柳の木があり、十分な目隠しになっている。そして、その手前に広いスペースで植物が植っている。Realtorさん曰く、ほとんどは多年草ということで、毎年植え替えるとかの手間もそんなに必要ないだろうということ。もちろんひまわりとか、その年に植えた植物、花もあるので、その作業は欠かせないであろうが。芝生も非常に綺麗に手入れされている。

金額的には予算の上限に近いが、もうそれは問題にならないと思った。とにかく気に入った。

以上、外せない内容ば全部満足されていて、過不足がなく、綺麗に丁寧に住んでいる家だったので、もう、この家に決めようと決定。その場でRealtorにOfferを出してもらうことを依頼。

オファー提出からオファーの受領まで

ここからの36時間程はOffer作成、提出、交渉と目まぐるしい速度で事が進んだので、時間併記で進捗を書きます。

2021/07/17 14:00 夕方からシカゴのダウンタウンの Millennium Parkのコンサートへ行く予定をしていたので、その前にRealtorと電話で打ち合わせ。今日中にOfferを出すので、いつでも連絡がとれ、DocuSignができるようにしておいて欲しいとの依頼された。

2021/07/17 18:00 Millennium Parkにてコンサートが始まる直前にパソコンを広げてOffer LetterにDocuSignで署名を入れOffer Letterを完成させる。その後、RealtorがListing Agent(売主側のAgent)へ送付。この時点でのOffer金額は売り出し価格より$19,000低い値段。

2021/07/18 9:41 日曜の朝、朝食カフェで朝ごはんを食べていたら、売り出し価格より$4,000低い値段でCounter Offerが入ったとの連絡がテキストできた。またClosing Dateは9月13日を希望とのこと。我々はその金額でもいいと返信。Realtorは売り出し価格マイナス$9,000でもいけるはずだという考えで、一旦その金額を伝えてもらう。

2021/07/18 10:21 再提示した価格で行けそうとの連絡をもらい、修正したOffer Letterを出してもらうことにする。すぐに修正版を送ってくれて再度DocuSign。Realtorが修正版OfferをListing Agentに出した後、Listing Agentに連絡が取れなくなりヤキモキした。

2021/07/18 20:58 Offer出した物件がConnectMLSのデータベース上でCTG (Contingentの略、Offerを受け付けたという状態。つまり基本的にはもう決まったという状態) になっているメールが届いた。急ぎRealtorに連絡を入れた。結果、Offerが正式に受理されたとの返事をもらう。Offer Letterへのsellerのサインは明日とのことだが、先に物件DBの方をCTGにしてくれたとのこと。

一気に集中的に内覧

7月6日に日本から帰ってきました。実際に内覧に入るにはローンの事前審査とも言える Pre-Approvalをとっている事が必要です。我々は6月に日本に帰っている間にメールでLenderとの間で書類のやりとりをしてPre Approvalを出してもらっていました。アメリカに戻ったら2週間の自宅待機をして、それが終えたらすぐに内覧を開始するつもりでした。が、少し前に日本に帰っていた友人に聞いたところ、ワクチンを接種していて、フライトに乗る前のPCR検査結果が陰性であれば、特に自宅待機は要らないとのこと。本当はアメリカに入ってきてからPCR検査をして陰性であるのが条件だったのかもしれませんが、この情報を聞いて、2週間は待機せず、5日の待機で週末からは内覧に入ることにしました。

内覧希望の物件は毎日のように送られてくるConnectMLSのデータベースからの情報を見て決めます。ちなみにConnectMLSのデータベースには以下のような情報が載ります。もちろん屋外、室内の写真も数十枚載っています。

一覧表示されるとこんな感じです。

「そろそろ内覧に行きたいです」とRealtorに伝えたタイミングで、検索エリアと希望の条件を見直しました。7月10日までに選んだ中から5軒程の内覧をRelatorにお願いし、順次アポイントを取ってもらい、さらに追加でマーケットに上がってきた物件から見たい物件を伝え、7月11日をスタートに1週間の間で合計13軒の家を内覧しました。

中には、リビングの床に子供のおむつが転がっていて、とても買い手の内覧を受けられる状態ではない家もあったかと思うと、豪華で統一感のある家具をレンタルし、モデルルームのように飾って内覧を受け入れる家もありました。個別のアポイントを取って入る内覧は基本的には30分の枠で、その間は売る側の家族は家を空け、他の人も入らないで中を見ます。場合によっては30分見終わる頃には次の人たちが外で待っているということもありました。

半分くらい見たところから見るべきポイント、外せないポイントがわかってきました。これらは以下のポイントですが、それをチェックシートにして記入しながら家の中を見て回るスタイルで内覧を行いました。

  • 玄関に軒先がある (宅配がそのまま玄関先に置かれるので、雨除けに軒先が必要)
  • 玄関を入ってすぐにキッチン、リビング ではない
  • キッチンのグリルはガス
  • グリルと流しが同じ側
  • キッチン作業スペースが広い
  • キッチン、リビングから庭へのアクセスがある
  • パティオがある
  • Master Bedroom バスタブが深い
  • BasementはFinished
  • Basementにカビ臭がない
  • Basementの天井に染みがない
  • 洗濯乾燥機はガス
  • キッチンが明るい
  • 洗面所が明るい
  • 全体的に変な臭いがない

7月16日に12軒の内覧を終えた時点では、全員が「ここなら文句なしに住みたい」と言える物件には当たらず、妥協すればまあ選べるかという物件が3軒残っている感じでした。7月16日の内覧後にマーケットに出てきた物件がデータベース上の内容、写真ではとても気に入ったので、その物件を翌日17日に見たい件をRealtorに伝え、さらにこの時点で残っている3軒と、翌日の1軒との中からそろそろ決めたいということを伝えました。今、住んでいるTown Houseの契約が10月末までなので、それを延長したくはなく、遅くとも10月末までには引越しを完了したい、そうすると逆算して7月中には物件を決めたいというのがこちらの意向でした。

翌7月17日の内覧の様子は次の投稿にて書きます。

転籍のご挨拶

時の流れるのは早いもので、シカゴ郊外のNapervilleに来て8年と2ヶ月が経ちました。裏庭のレンギョウは来たときにはまだ高さもそんなになく、葉が茂っても先が見えてしまうスカスカなものでしたが、8年の間に自分の背丈を超え、立派な目隠しとしての存在感が出てきました。

その間、仕事はほとんど変わっていないものの、ここで自分としてはかなり大きな節目がありました。
実は、ここまで4月末までは日本支社(日本法人)の社員として、出向の形でこちらで働いてきましたが、この5月からUS本社へ転籍となり、正式にUS本社側の社員になりました。転籍と言っても会社組織は異なるので、4月末で日本法人の方は退社、今日、5月3日からUS本社に新入社員として働き始めました。(新入社員として、決まりとして新入社員の一連のトレーニングプログラムをオンラインで取らねばならないようです。)58歳と7ヶ月で新入社員とは、ちょっとおかしな気分です。
元々、日本で働いている最後の方で、商品戦略的に自分の得意でない分野に今後舵を切っていかねばならないという状況になった際に、「自分にはできない分野である」と上司に訴えたことがきっかけで、アメリカでのポジションをオファーされたのが始まりでした。その仕事がProduct Line Management、一般的にはProduct Marketingと呼ばれることが多いと思いますが、つまりは製品企画の部署で、ある意味、20年以上前に外資系通信企業に入った時点から一度はやってみたいと思っていた仕事でした。二つ返事でオファーを受け、翌年2013年3月にシカゴ郊外のオフィスに転勤してやってきました。当初2年の予定でしたが、うまい具合に、担当していたオーストラリアで大きな案件が取れて仕事が増え、こちらの非常に合理的な仕事の仕方が自分もとても気に入り、できるだけ長くいたいという気分になってきました。2014年春の時点で、当時かなり自身のキャリアも積んでいた 友松 利英子を、退職させてまで呼び寄せ、お互いにアメリカでの生活が気に入り、今に至っています。

仕事の面では非常にニッチな分野であるケーブルモデム、DOCSISという通信を日本にいる時と変わらずにずっと関わってきました。オーストラリアでの案件というのは、全てのインターネットユーザーをL2VPNでP2Pでネットワークに繋ぐという、これまで我々の分野ではどこもやったことのなかった方法で、そのために数十もの新機能を開発して実現させました。その仕様検討からど真ん中で関われたのは本当にやりがいのある経験でした。最近の組織変更で扱う製品がぐっと広がり、一方でもっと顧客よりの案件対応の仕事となったので、ここに来てやっぱり新しいことを沢山勉強しなければならないことになりました。
日本法人からの出向でのビザは昨年11月にて制度上の最長期間を使い切る形で終わりました。今の仕事をまだまだ続けたいという希望を会社も聞いてくれ、昨年は面倒な雇用ベースでのグリーンカードの申請も行ってくれました。このあとグリーンカードは100%保証はされていませんし、取れてるとしてもまだまだ先のことになります。が、ようやく就労許可は出て、転籍が叶いました。
2012年秋に自分の弱気な意見を聞いてくれ、相談に乗ってくれた多くの同僚や、今のポジションのオファーを取り付けてくれた当時のカントリーマネージャーに今、大変感謝する次第です。

実は、この就労許可が降りるまでの数ヶ月は実際には、なんら仕事ができないという休職中、自宅待機の状態が続いていました。COVID-19のために、US移民局の仕事が遅れに遅れました。その投稿を書いた際にはいつ就労許可が降りるか状況が見えない状況だったので、あまり大っぴらに書くことでもなく、SFの話題のおまけで書いた次第です。この就労許可が、グリーンカード申請中のUSへの再入国許可も兼ねているので、これでようやく日本へも行けることとなり、6月初めに一度帰る予定にしています。2週間の自宅待機プラス10日くらいの予定で帰り、溜まっている事務処理や家の整理をし、両両親に会ってこようと思っています。
コロナ禍の状況でどこまで人と会えるのか。それまでに少しでも良い方向に向かっていることを願っています。
以上、「なかなか帰ってこないけれども、どうしているのか?」「はい、まだまだNapervilleにいる予定です。」という報告でした。今後ともよろしくお願いいたします。

グリーンカード取得の経緯

2013年に最初にL-1 Visaを取得してアメリカに来て、2015年に更新。その際の更新で社内におけるUSでの仕事のAssignmentは2018年末まで延長することになりました。そして、2018年の1月には次の延長はどうするかという話を早速始めていました。ただ、この時点ではすぐにグリーンカード を申請するのではなく、現在のL-1を最後まで使って、その最後が切れる前にグリーンカード の申請をしようということに話が落ち着きました。なので、2018年9月にもう一度L-1の延長手続きをして、結果、L-1ステータスでいられる期限が2020年11月5日となりました。この11月5日は2018年9月に最後の延長申請をした際に出張や日本への一時帰国でアメリカを離れている日数を厳密に計算し、合計でのアメリカ国内の滞在期間がL-1での最長期間である7年になるように設定された日です。

このあたり自分の事情が、一般的に日本の会社から駐在という形でアメリカに来ている人と違うのは、今現在働いている方が本社側で、日本法人側に所属している状況でも完全にアメリカの組織の中に入ってしまっている点です。そのため、自分の場合は一定の期間が来たら誰かと交代する前提はなく、とりえずその組織の中でやっていけるのであれば会社側も継続して居させてくれる(はず)というポジションです。運が良いことにアメリカに来て最初の頃にどっぷりと関わったオーストラリアの大きな案件が入札で取れ、その立ち上げから担当することになったのと、自分が技術分野で担当した新技術が本格的にサービスでも導入されるフェイズに入ってきたという背景もあって、アメリカでの仕事を長く続けられるとてもラッキーな環境にありました。

2018年末から2019年のお正月にかけて、今のL-1が切れる2020年11月以降はどうしようかという話を家族の中でしました。居られるものならできるだけ長く居たいし、去年、会社はグリーンカードへ切り替えることを検討してもいいと言っていたし、という点から、結論としてグリーンカードの申請をしてほしいと正式に会社い意思を伝えることにしました。実際には上司にはもっと前に「今の仕事をもっと続けたい」という話はしていたので、最終確認の連絡という形です。

それを受けてなのか、既にHRの方で自分も次の作業リストに加えていたのかはわかりませんが、2019年の1月中旬に実際に書類作成と申請業務を代行してくれる法律事務所から、グリーンカード の最初のステップとなるPERMプロセスを始めるのでリストにあるドキュメントを送ってほしいという連絡がありました。その法律事務所はこれまでのビザ取得の際の書類作成もやってくれている法律事務所です。今回も、その会社でグリーンカードの申請手続きをやってもらうことになりました。

このPERMはProgram Electronic Review Management の略で、単語からはなんのことかよくわからないのですが、中身は雇用する側が、ある特定のポジションで外国人を就労させる許可をアメリカの労働省 (Department of Labor)から取得するプロセスです。個人に対する就労の許可ではなく、雇用者が外国人を就労させるポジションを認めてもらう手続きです。職種、必要な能力を示した上で、実際に求人をかけ、「求人したけれどもアメリカのCitizenや既に就労できる資格をもつ人の中には適した人がいなかった、なので新たに外国人を求人します」という論理で次の外国人個人への就労のためのグリーンカード申請というステップに進むものです。

PERMのために提出依頼のあった書類は全て1月末までに提出しました。が、そのあとHRや法律事務所からの連絡はしばらくなく、数ヶ月後にHRに問い合わせても、「あなたの場合はまだ時間があるから大丈夫」という、非常に大まかな回答がくるだけでした。

どうやら、このあたりで法律事務所とHRの間で協議したところ、自分はグリーンカード申請のカテゴリをPERMが必要なEB2 (Employee Based 2)ではなく、PERMをスキップできるEB1というカテゴリで申請しようと方針変更をしたようでした。PERMには4ヶ月から6ヶ月かかるということなので、それをスキップできれば全体にかかる時間は短くて済み、またやらなければならない作業、提出しなければならない書類も少なくすみます。

EB1というカテゴリは該当する資格が EB1-A: Alien of Extraordinary Ability、 EB1-B: Outstanding Researcher、 EB1-C: Multinational Executives and Managers という3つがあり、どうやらL-1 VISAでもL-1A (Manager) の場合はEB-1Cに該当ということでEB1で申請できるらしいのです。このあたり、後からこの作戦変更を聞いて自分なりに必死に調べたのですが、自分には一時期Sales Engineerの組織の中で自分の下にシンガポール、東京、韓国のSEがついていたことがあり、その経歴を使ってMultinational Managerとして申請しようということになったようでした。

実際のEB1でのグリーンカード申請の流れ、タイムラインは別の投稿に書きます。

実際にはまだ余裕があるとのんびり構えていたら、申請作業から申請のタイミングが、COVID-19での大騒ぎにぶつかってしまいました。それでも本来であれば十分に余裕があってL-1 VISAの期限前にまず繋ぎの就労許可 (EAD) が出るはずのスケジュールで申請をしたのですが、運悪く移民局のオフィスがクローズになったり、慢性的な遅延になり、途中いつ就労許可が出るかまったく見通しが立たないという状況に陥ってしまいました。結局、就労許可 (EAD) が出る前にL-1 VISAは切れ、2020年11月に入って「就労してはいけない」ということとなり、年内はほぼ有給消化、その後は約4ヶ月休職となりました。まさか合計で6ヶ月近くも仕事をしない期間が人生の中で発生するとは、自分でも驚きです。この間、何をしていたかも話のネタにどこかで書きたいと思います。