アメリカでの住宅購入の大まかな流れ

アメリカでの物件購入は初めてのことで、全てがわからない状態から始まりました。以下、ここまでのやってきた流れをご紹介します。

Realtorと契約

アメリカでの家の購入はRealtorという不動産仲介業者と契約するところから始めます。この部分は日本とほぼ同じだと思いますが、違う点とすれば複数のRealtorとコンタクトして、あちこちから物件を紹介してもらうのは禁じられていて、まず誰か一人の人と契約をしなければならない点です。以降、そのRealtorから物件を紹介してもらい、内覧をしたければRealtor経由でお願いし、最後、契約に際しては購入側の諸々の手続きをやってもらいます。

もう一点、日本との違いは購入する側のRealtorに対しては手数料は支払わないという点。Realtorは通常、家を売る側の仲介も行っていて、売る側の仲介で手数料を取ります。なので、アメリカの住宅購入に関しては住宅の購入価格以外に大きな費用は発生しません。(売る時は手数料をその分大きく取られる仕組みになっています。)

我々は非常にラッキーなことにシカゴでの日本人の知り合いでRealtorをやっている人がいて、今回は迷わずその方にRealtorをお願いしました。1年半ほど前に、他の知り合いがNapervilleで賃貸の家を探してた際に、その方を紹介したところ非常にやり手でテキパキと対応してくれたことを知っていたので、最初からそのつもりでした。

Realtorとの契約が完了したところから、大まかに伝えていたエリア、価格帯、部屋数等の条件に合致した物件が続々と紹介されてきました。売りにでた家で条件に合う物件が自動的にデータベースから送られてきて、メールにあるリンクからそれらを見られる仕組みになっていました。実は、そのRealtorの方は知り合いだった頃もあり、この物件紹介だけはかなり早くから始めてもらっていて、2021年の1月ごろから物件情報が来るようになっていました。が、実際に購入に向けて動き出したのは5月だったので、しばらくはデータベースを見るだけでした。たまに気に入った場所を外から見る、街並みをチェックするということはしていました。

Lender選び

Realtorと契約して物件の紹介をうける準備ができたら、次のステップで実際に気に入った物件を見に行くことになります。が、ここで誰でもが内覧できるOpen House以外に個別に内覧をする場合は、きちんと購入意思、購入能力を示す必要があり、そのためにまずローンの事前審査にあたるPre-Approvalという書面をとっておく必要があります。

その作業をしてくれるのがLenderという職務の人で、大体、ローンを扱っている銀行などの金融機関にいる人がそれらをやってくれます。最終的にはLender経由でローンを組むということになるのが一般的なので、ローンの成立時点での手数料や実際の金利で彼らは儲けることになります。Pre-Approvalをもらう段階では手数料はかかりません。

RealtorとLenderはかなり連絡をとって動くことになるので、Lenderの紹介も契約したRealtorの方にお願いしました。。その方がこれまでも一緒に動いたことのある方を紹介してもらい、そのLenderと契約をしました。

Pre-Approval 取得

Lenderが決まったら、LenderからPre-Approvalをもらいます。ここで幾ら位の金額の家を購入したいか、頭金 (Down Payment) は幾らにするかを申告します。この時点で銀行残高、就業を示す書類、給与明細などの書類を提出します。Pre-Approvalおよび実際のローン審査の中で提出した書類、質問、回答などのやりとりは別に書きます。

Pre-Approvalにはいくらまでの物件であれば購入可能かの金額がきっちりと書かれており、それ以上の物件には手を出すことはできません。我々は最初、これ以上の金額だと厳しいから実際は購入しないだろうと、現実的な上限を希望金額の上限として伝えました。その結果、その数字がPre-Approvalの上限として記載されました。そうすると、その上限を少し超えているけれども気になるというような物件には内覧しても実際の申し込みはできないということがわかり、上限金額を上げてもらった形で再度Pre-Approvalを発行してもらいました。この金額を少し上げるのはすぐやってくれました。

内覧

Pre Approvalを貰ったら、内覧をして、気に入ったら次のステップである購入申し込みを出せることになります。よって、ステップとしては気に入った家にひたすら内覧に行くという動きになります。

シカゴ郊外は今年は売り手市場で良い物件が出ると数日で決まってしまうということが多く、Realtorの方からは「気に入った物件があったらすぐに内覧に行ってください」と言われました。内覧はRealtor経由で売り手側のRealtorに連絡して日程調整をしてもらうので、実際には2、3件まとめて依頼をし、続けて内覧ができるように日程、時間を調整してもらうことが多かったです。

売り出し中の物件はConnectMLSというデータベースに載り、そこ新規に登録された中から、こちらが提示した条件にあった新規売り出し物件がリストでほぼ毎日のように送られてきました。そして、そのメールが来たら、まずConnectMLSにアクセスして物件を確認し、そこに載っている写真、必須項目の有無を確認、場所をGoogle Mapで調べて、さらにGoogle Map Street Viewで周辺の雰囲気を確認、最終的に内覧に行くか、候補から落とすかの判断をする作業を繰り返しました。

Pre-Approvalを取る前にConnectMLSで紹介があったものが一軒家で140件、タウンハウスで40件程。Pre-Approval後は条件を見直し、一軒家が30件、タウンハウスは10件ほど。そのうち実際に内覧に行ったのが13件でした。内覧の様子最後に決めた家のことは別投稿で書きます。

Offer提出

内覧で気に入り、ここは本当に購入したいということになったらOfferという文書を出します。英語ではOfferというのはあらゆる状況で使う言葉で、例えば仕事の内定にあたる書類もOffer Letterと言います。最初、このOfferがどのような位置付けなのかいまいちわからなかったのですが、話を聞いていて、購入申し込み書であり、最終的には売る側のサインも入った契約書になる文書であることがわかりました。

Offerを出すタイミングでほぼ同時にEarnest Moneyといういわゆる手付金を支払います。Offerの書類にEarnest Moneyをいつまでに幾ら払うということも明記されます。Offerが受け入れられたらEarnest Moneyを支払わねばならず、これらは返ってきません。

素朴な質問で「気に入った物件がいくつかあったら、それらに全てOfferを出しても良のいか」とRealtorに聞いたところ、それはできないということでした。もしOfferを複数出して、それらが売り側に受け入れられてしまった場合、複数の家を購入しなければならないことになります。実際には資金がないので、契約は成立せず、複数に払ったEarnest Moneyは返ってこないということになりますが、その前に、こんなことをやっているとRealtorも含めて信用を失い、Offerを受けてくれないので、実際にはOfferは一件にしか出せません。

RealtorがOfferを出した後に若干の価格交渉があります。我々の場合はOfferに書いた金額は売り出し価格よりも$19,000低い金額で、つまり値下げ交渉の希望を入れて出し、売る側と買う側のRealtorの間で交渉が入って、もちろん売主、買主の確認が都度入った上で、双方合意という金額に落ち着きます。最終的には売り出し価格より$9,000低い価格での合意になりました。

Earnest Money振り込み 第一回目

Offerが受理されて2日以内に第一回のEarnest Moneyを振り込みます。これは$5,000でした。

Inspection

専門の業者により家の状況のチェックを行います。法的に満たしていないといけない部分のチェックもありますが、家の状態としてどこが悪く、どこが故障していて、通常使用するために何を修理しなければならないかの洗い出しをします。修理内容が大きくなる部分は、買主が売主に引き渡し前に修理する要求をし、それを契約書の条件として盛り込むことができます。Inspectionの報告書にはそれらの修理必要箇所が記載されます。

Inspectionは目視による家のチャックとガス検知器によるRadon Gas Testを行いました。Radon Gas Testは放射線ガスであるRadonの濃度を検出するもので、基準よりも高い場合には売主にRadon Gas除去の装置を取り付けることが要求できます。内覧をした中にRadon Gas除去の装置が地下室にある家がありましたが、それはこれで引っかかったことなんだと思います。

Inspectionにかかる時間は当初3時間くらいと言われていましたが、我々の場合は半分くらいの時間で済みました。直後に結果の説明を受けましたが、大きな修理箇所はなく、幾つかあっても自分でHome Depot (DIYの店)でパーツを買ってきて交換すれば良い程度でした。契約書へ記載が必要な修理要望項目はありませんでした。Realtor曰く、ここまで状況の良い家も珍しいとのこと。ちなみに購入しようとしている家は築24年になります。(アメリカでは築24年は決して古い物件ではなく、むしろ新しい部類になります。築50年はザラ、中には築100年を超えている物件もConnectMLSのデータベースから紹介されてきました。)

Inspectionに掛かった費用はRadon Gas Test も含めて$610でした。

弁護士による契約承認

売買契約は最終的には弁護士 (Attorney)が、売買価格が妥当かどうか判断し、Inspectionの報告書を元に個別の条件を入れ、またその地区のHOA (Home Owners Association)に個別にある条件等を盛り込んで作成され、売主、買主双方の弁護士が承認して完了(Contract Approved)となります。弁護士が間に入って承認と言うのはアメリカらしいなと思いました。

これで契約成立なので、これ以降のキャンセルは違約金が発生し、それはつまりは買主側は支払ったEarnest Moneyが返金されないということになります。

Ernest Money振り込み 第2回目

弁護士による契約承認から2日以内に第2回目のErnest Moneyの振り込みをします。第2回目の金額は$15,000、Earnest Moneyの合計は$20,000となりました。これは物件購入金額の5%くらいに相当します。どのくらいの金額をEarnest Moneyに入れるかは場合によっては複数の買主からOfferがあった場合に売主がどの買主を選ぶかのポイントにもなるとのことでした。買いたいという強い意思を見せるために高いEarnest Moneyを提示する場合もあるとのことでした。Earnest Moneyは最終的には購入の頭金 (Down Payment)に組み込まれます。

ローン契約

弁護士による契約書の承認をLenderに伝えると、Lenderによる正式なMortgage ローン契約の手続きが始まります。Lenderとローン契約の会社を分け、ローンを自分で利率の良いところを探してくるということもできるようですが、初めてのことで何をしなければもいけないのかもさっぱりわからない状況でしたので、そのままPre Approvalでお世話になったLenderの方にローン契約取りまとめもお願いしました。

買う側の作業としてはこのローン契約のための書類提出が一番大変でした。我々の場合は、自分の仕事が年度途中でUS本社へ転籍になって給与の出所が変わるとか、頭金に充当する資金を日本の銀行口座からUSの口座に送金したとか、普通に要求された書類を出すだけではダメなことが何点かあり、それらの説明、証拠資料の追加提出が何ステップもありました。これらの必要書類の提出に関しては別にまとめて投稿します。

ローン契約申し込みから完了 (Clear to Close)まで1ヶ月半近くかかりました。

頭金の残りの振り込み

Clear to Closeとなると、最後に頭金の残金およびローン手数料をローンを組んだ金融機関に振り込みます。その会社からClosing Disclosureという計算書が届き、そこにあるCash to Closeとなった金額を振り込みます。Cash to Closeの金額は頭金の残金とローン手数料の合計ですが、売主側の負担であるClosing Date (物件の引き渡し日)までの固定資産税 (Property Tax) の金額が差し引かれています。これは後で翌年になってから購入した年の分の固定資産税を買主が一括で払うことになるので、Closing Dateまでの分はこの売買の決済の際に先に貰っておくという仕組みです。

ちなみにアメリカは固定資産税の額が高く、これは地域 (State, County)によって割合が異なりますが、年間の固定資産税がNaperville周辺では購入金額の2%程度になります。一般的な一軒家の場合、大体 100万円前後を固定資産税として毎年支払うことになります。但し、一方でNapervilleの場合、この固定資産税は全て教育費に回る予算構成になっているため、結果、教育水準が高く保たれ、このエリアの人気を高めている要員にもつながっています。

Closing

Closingは家の引き渡しに対して最終の書類へのサインの日で、これは契約時に日を設定し、契約書の中でも何日はClosingかが記載れます。Clear to Closeになった時点で、Attorneyから連絡が来て、時間を調整し、双方のRealtor、弁護士が立ち会って引き渡しの書類の最終処理を行うイベントでした。

Closingの直前にWalk Throughという、最後の家の状況のチェックをします。これは修理依頼項目があった場合にそれが完了しているかを確認するのが目的です。我々の場合は修理痛い項目はないので、もういちど全体を大まかにチェックするだけに留まりました。朝一番にWalk Throughに行って、所要時間はは30分ほどでした。

Closingは全体で1時間強。お金の受け渡しは先週の時点で完了しているので、今日は書類へサインするのみ。書類は全部をその場で目を通すわけではありませんが、Attorneyがそこに書いてあることの要点を説明し、その後にサインという流れでした。それでも厚さにして15mmくらいになるであろう書類にサイン、イニシャル書きをしてするだけで1時間を要しました。

普段はClosingには売主は立ち会わないようですが、今回の売主はとても良い人で、Closingにも来てくれ、最後はHOA (Home Owners Association)のこと、庭の草花の手入れのことなどを話してくれました。

最後に売主から鍵一式をもらって終了。普通はこの鍵の受け渡しは売主側のAttorneyが代行して終わりとなるようです。

アメリカでの住宅購入にあたり提出した書類

家を買う際に買う側でやらなければならないことはローンの事前審査にあたるPre-Approvalの取得と、実際のローン契約です。Pre Approvalは物件の内覧を始める際には取得しておかねばならない書類なので、実質、これを取得することが住宅購入の最初のステップで必要です。ローン契約は物件を決めてOfferが受理されてからの作業なので、流れとしては後半ですが、このための書類集め、説明ドキュメント作成が最も時間がかりました。以下、この二つのマイルストーンをクリアするためにて提出した書類を説明します。

Pre-Approval取得時点で提出した書類

  • Uniform Residential Loan Application
    • 氏名、住所、SSNなどの情報
    • 現在の勤務先、年収額
    • 銀行口座の現在の残高
    • 持っているStock Optionの情報
    • その他の資産内容(持ち家、自動車)
  • 最近2年間のFederal Tax Returnの書類、全ページ
  • 最近2ヶ月分の銀行口座のStetement
  • 最近30日分のPay Stubs (給与明細)
  • Driver’s License
  • Document of Citizenship、Green card Application – Pre Approval申請の時点ではグリーンカード申請中という状況であったため、EADおよびグリーンカード申請受理のレターを提出した。
  • Pre Approval
  • 書類ではありませんが、購入したい住宅の金額、頭金 (Down Payment) にする金額も伝えました。

Pre-Approvalを出してくれるのはLenderという職種の人で、ローンの貸付をするような金融機関の社員であることが多い。彼が提出した情報をもとにCredit Card Scoreを取得し、ローンが組めるかどうかを判断し、Pre Approvalを作成してくれました。

ローン契約のために提出した書類

Pre-Approvalの段階でローン申込書に基本的な内容は記載して、銀行口座のStatement等も提出しているので、基本的にはここからは詳細の確認のための追加書類の送付、質問への回答書の作成、送付という作業になります。

まずリクエストされたのが以下の5点

  • 7月分のPay Stub (前回のPay Stub送付から時間が経っているので最新のものをということ)
  • Green Cardのコピー (7/21にGreen Cardが送られてきたことを伝えたので)
  • 前回、送ったCitibankのStatementに$800の入金が繰り返しあるがこれは何かという質問。これは生活日を日本の三井住友信託銀行のドル口座からATMで下ろして、Citibankに入れているという回答をしました。
  • CitibankのStatementにある3回の高額な入金は何かという質問。これは今回の住宅購入の頭金にする資金を3回に分けて日本の自分の口座から送金したものと説明。この3回の送金に関してさらに追加質問がこの後に来ました。
  • 2020年分のW-2 (源泉徴収票にあたる書類)

上の5点の質問への回答でもってローン契約がConditional Approvedという状態になりました。ここにApprovedとありますが、このConditionalの部分に書かれた条件が結構面倒くさいものでした。

  • Home Insuranceの契約書、領収書 – これは新規に契約して送付。
  • Citibankへ頭金の資金を3回に分けて送金した部分について、送金元の銀行口座のStatementをその送金が入った2ヶ月分送れというリクエスト – 送金元も自分の口座なので、送金元も確認したいという意図だと思うが、この点で送金元の三井住友信託銀行のみのStatementのみ提出した場合、そこにも大きな額の入金があり、さらにそれは何かという質問に発展してしまうと考えました。なので、Lenderに三井住友信託銀行はCitibankへの送金のために橋渡しにつかっている口座で大元の収入は別に三井住友銀行にある、なので、そっちも提出した方かという問い合わせをしました。結果、三井住友銀行の口座のStatementも提出して欲しいとの回答でした。これを受けて、三井住友銀行、三井住友信託銀行のStatementを該当する2ヶ月分良いして、さらにそこにある送金の流れから元々、三井住友銀行にあった資金を三井住友信託銀行に3回に分けて送金し、さらにそこからCitibankへまた3回に分けて送金したという流れを表にして説明の書類とともに送付しました。このあたりの詳しい経緯は別の「ローン契約までの道のりは長かった」の投稿の8/20の部分にあります。

最後はまた以下の2点

  • Citibankの8月分のStatement
  • 8月末までのPay Stub

結局、銀行のStatementとPay Stubはローン審査完了までのものを出すはめになりました。

ローン契約までの道のりは長かった

物件を決めてから、ローンの審査、承認までの作業が最も大変で時間がかかりました。これは我々のケースが2点において一般的なアメリカ人とは異なることが要因だったんだろうと思います。とにかく、細かい。こんなところまでチェックして証拠となるドキュメントを要求するのかを思ったものでした。要求された内容に対して反論してもしかたがないので、とにかく急いで言われた資料を入手して提出するという作業を繰り返しました。

以下、物件を決定してからのOfferの承認プロセス、その後のローン申請、審査の具体的な流れです。

オファーからオファーの承認まで

2021/07/19 昨日の段階でこちらBuyerが出したOfferに対して、SellerがOKを出して、我々がその物件を購入する権利を得ることができた。ここからはOfferの正式な承認にすすむ手続きとなる。それにはInspection、その結果を踏まえた弁護士による契約書のReview、承認という作業となる。

RealtorがInspectorへ連絡してくれて、Inspectionを7/21 (Wed) 11:00で決定。Sellerのサイン入りのOffer Letterが送られてきた。それをLenderに送付。Lenderにローンの準備をお願いした。ここからはLenderはMortgage Officerと呼んだ方がいいかもしれない。

2021/07/20 Mortgage Officerからローン準備のための質問がきた。日本の口座にあったお金をUSへ送金したかと聞かれたので、もう終わっていると答え、6月末のCitibankのStatementを送付した。

2021/07/21 Inspection。3時間を予定していたが、家の状態はすごく良く、指摘箇所が少ないために説明をいれても2時間で終わってしまった。Raltor曰く、こんなに問題のない家も珍しい。

2021/07/21 夜、早速Inspection Reportが届く。Inspection ReportをAttorneyに送付。金曜に届くRadon Gas testの結果に問題がなければ、特にSellerへの追加依頼はしないとRealtorへ連絡。

2021/07/22 Mortgage Officerから妻の方のSSNを聞かれる。返事と一緒にGreen Cardが送られてきた件を連絡。

2021/07/23 夕方、Radon Gas Test reportが届く。4.0 pCi/Lの基準に対して3.9 pCi/L。ギリギリ下回っているが、基準以下ではあるのでSellerさんへRadon Gas mitigation systemをつけてもらう依頼はしないことにする。Radon Gas test reportと合わせて、その件をAttorneyに連絡。

2021/07/23 夕方、Mortgage Officerから銀行口座の入金に関しても質問が来る。$800づつ沢山入金があるのは何か、あとは6月の大きな額の入金のsourceは何かというもの。返信でそれらは何かを説明し、どの程度のドキュメントを出さなければならないかを質問。ちなみにこの$800は日本で円で貰っている給与をSMBC Trust BankのMulti Money口座から、こちらのATMでおろし、その分をCitibankへ入金していたもの。つまり生活費。

2021/07/27 AttorneyからSellerへcontract approvalのletter が送られた。Originalのcontractのうちいくつかの点を修正した上でapprovalとなっており、それに対してseller側の合意、Signが必要となっている。SellerがSignして返送して完全なapprovalとなる。

2021/07/28 Attorneyから contract has been finalized という確認をもらい、残りのEarnest Money $15,000を振り込んだ。

ローンの正式申し込みから承認まで

2021/07/29 銀行口座の入金に関して、あと何の書類が必要かという連絡がMortgage Officerから来た。とてもすぐにできる内容ではないので、翌日作業を行うことにする。期限は8/2の月曜日

2021/07/30 Mortgage Officerから来ていた Loanの申し込みに二人でDocuSignした。

2021/07/30 銀行口座の入金の流れについて、諸々の書類を用意する。説明をつけて送るのは週末作業。

2021/07/31 銀行口座の入金の流れについて、指定された3カ月間分のBank Statementにある高額の入金について、説明とリファレンスのドキュメントの一覧を作り、その文書とリファレンスドキュメント一式を送付。

2021/08/05 ローンを契約する先であるHome State BankからPIW Borrowers Disclosure Formへのサイン、最近30日分のPaystub、2020年のW-2の提出依頼がくる。2020年のW-2は実はまだ会社から来ていない。急ぎ出してもらうようにHRにメールを書いた。ちなみにW-2とは日本でいう1年分の源泉徴収票にあたる書類。

2021/08/06 HRと急遽電話会議を設定。W-2に関してはHRではなくAccountingがボールを持っているということでそのAccountingの担当も交えてミーティング。ちょどPWCからDeloitteに去年の給与のデータが来たので、今日中にW-2を作ってだすという回答があった。が、実際はその日のうちにW-2は来なかった。週末へ持ち越し。サインしたPIW Borrowers Disclosure Form、最近30日分のPaystubはHome State Bankへ提出。

2021/08/09 AccountingからW-2が届いたので、それをHome State Bankへ送付。実際には会社からもらったのはW-2Cというドキュメント。これは既に出しているW-2の内容を修正するドキュメントだが、今回は会社の中で最初にW-2を作成するタイミングを逸してしまったので、もうシステムでW-2を出せず、W-2CのFormで来た。その事情もHome State Bankへ連絡。

2021/08/10 W-2CをファイリングしたとHome State Bankから連絡があった。必要な書類があったらまた連絡するとのこと。

2021/08/16 Congratulations, your loan is conditionally approved. というメールが来て、メールにあったリンクにあるMortgage Commitment Letterにサインをして返信(アップロード)。ただしConditionalとなっている条件に対して4つのドキュメントを出さねばならず、これらまだ結構大変だ。Citibank USへDown Payment資金を送金した元の口座のStatementを2ヶ月分送ることなのだが、これをやろうとすると最終的に大元の給与振り込みのある三井住友銀行の口座まで説明に入れる必要がある。それを問い合わせた。

2021/08/17 Mortgage Officerの回答で三井住友銀行の口座まで説明に入れるべきとのこと。しかも英語でStatementを出してもらう必要がある。夜、電話で三井住友銀行に問い合わせたが、残高証明は英語で出せるものの取引記録は英語ではできないと言われる。しかも、その結論を伝えられるまでに、この手の証明は郵送では送ってなくて店頭に取りに行く必要があるとか、申し込み書は郵送で送付とか、全くもって前時代的な話をされ、もうこれ以上付き合うのは無理と諦めた。しかも三井住友銀行はアメリカで一般的な毎月のStatementという書類はない。オンラインでダウンロードした5月、6月の取引記録をアメリカでCertified Translatorに英語にしてもらうことにした。早速、オンラインで5月、6月の取引記録を出力してPDFにし、それを検索して出てきた良さそうなCertified翻訳業者に見積もり依頼に添付して送った。 もう一点の条件であるHome Insuranceの契約もしなければならないので、今、Car Insuranceを契約しているMidvaleの窓口へメールを送った。

2021/08/18 朝一、Certified Translatorの業者から見積もりの結果が来ていた。$59。そのメールのリンクでカード決済で翻訳の申し込みをした。

2021/08/20 昼ごろにCertified Translatorの業者から三井住友銀行の取引記録の英訳が届いた。午後一杯かけて三井住友銀行、三井住友信託銀行(SMBC Trust Bank)のJPY Saving、Multi Money JPY, Multi Money USD, USD Saving、Citibank USの合計6つの口座にまたがるお金の動きを説明する文書を作った。マネーロンダリングではないが、これらの口座間のお金の動きがややこしく、これをすっきりと説明する必要があった。給与口座である三井住友銀行からはオンラインでUSの銀行口座で送金する金額の上限は1回300万円、1ヶ月で500万円と限られており、今回の頭金の資金の送金には使えない。一方SMBC Trust Bankはオンラインで一回$50,000まで送金ができ、1ヶ月の上限とかはないので、最終的にSMBC Trust BankからUSのCitibsnkへ送金した。そのための三井住友銀行からSMBC Trust Bankの日本円口座、Multimoney口座へとお金を移してゆく流れを説明する必要があった。三井住友信託銀行はCitibank Japanを吸収した会社で、これらの口座はCitibank Japan時代に作って使っているもの。さすが元Citibank Japanだと思った。

あと、もう一つのConditionである、給与の支払いのYear To DateがPay Slipにある数字と、昨年もらっているUSへのTransfer Offer Letterからの計算とズレがある点についての説明を書いて、そのレターと共にMortgage Officerに送付。 細かいところまでよく見ているなーという乾燥。

2021/08/21 Conditionの一つのHome Insuranceを契約してPolicyとReceiptを提出という点について、Realtorから紹介してもらった日本人がやっている保険事務所へメールで連絡を入れた。ちなみに昨日の時点でMidvaleからはなんの連絡もない。

2021/08/23 先週の金曜に送ったLoan ApprovalのConditionalの部分への回答に対してMortgage Officerから連絡があった。指摘があったのは一つのBank Statementファイルのファイル名がAccount Numberと異なっていて、それを参照しているLetterの本文と違いがある点の確認だった。Account Numberの末尾が0148のところ、Bank Statementファイル名に使った番号が0418になっていたので、そこをきちんとした方がいいという指摘。ここも細かいところをよくチェックしているなと思った。言われた通りに修正してLetterとStatement Fileを再送付した。それに対してThank Youと返信したので、これはOKだと思う。 Home Insuranceについて連絡を入れていた日本人の保険代理店から返信が来た。質問された内容を回答して、夜には見積りが来た。見積りについて何点か質問を出した。

2021/08/24 朝一、Home Insuranceの見積についての回答が来たので、その内容でHome Insuranceを契約。16:30頃、契約書と領収書が来た。契約書にMortgage Clauseが記載されていることを確認。その契約書と領収書をMortgage Officerに送付。Mortgage OfficerからThank Youという返事が来た。これで4点のConditional Itemsに関しては資料を出した。

2021/08/25 出したつもりの4月のPayslipが送られていないという連絡がMortgage Officerから来たのでそれを送る。あと、8月のCitibankのStatementを金曜までに送って欲しいというリクエスト。CitibankのBank Statementは毎月26日までカバーする。金曜の27日はその翌日なので間に合うかどうか。金曜に出ていなかったら、そこまでのTransaction Recordでもいいかの問い合わせをMortgage Officerに送った。Bank Statementは月曜でもいいとのこと。

2021/08/26 Conditionalの項目が4点から2点に減ったMortgage Commitment LetterがHome State Bankから届いた。1点目は4月のPayslipの件。これはすでに昨日送っているのでremarkとして Received. To be reviewed となっていた。2点目は8月のCitibankのStatement、2回目のEarnest Money $15,000の振り込みを銀行口座側からも確認するという内容だった。

2021/08/27 朝10時くらいにCitibank Onlineを見たら8月分のBank Statementがアップロードされていた。これをダウンロードしてMortgage Officerに送付。Thank you. Have a good weekendという返信が来た。これで2回目のConditionalのMortgage Commitment LetterにあったAction Itemsは完了。

2021/08/31 こちらに要求されてきたConditionの条件の記載のないMortgage Commitment LetterがHome State Bankから届いた。実際にはClosing Dateの5 business days前までにあと4点のアクションを完了しなければならないことになっているが、これはRealtorに確認したところMortgage Officer、Realtorの方で行う作業とのこと。それらは9/2までには完了するはずということで、Closing Dateの5 business days前には間違いなく終わる。それが終わればClear to Closeの宣言がでるとのこと。

2021/09/01 早々に10:30にClear to Closeと記載されたMortgage Commitment LetterがHome State Bankから届いた。Cleat to Closeがローンが正式承認されたという言葉。例によってサインしてHome State BankのPortalにアップロード。Mortgage Officerからも連絡が来た。Realtor、AttorneyへもMortgage Officerから連絡が行ったようだ。AttorneyからClosingは9月13日の午前がいいか午後がいいかという問い合わせが来た。午前でお願いする件を回答した。最終的に9時からで決定。

長い契約関連のやりとりがようやく終わった。物件を決定してからまるまる6週間掛かった。

購入物件の決定

内覧にて希望にぴったりの物件に巡り合った

2021/7/17 本日、13軒目の内覧。この物件は昨日、3軒の内覧をした後に帰り際にマーケットに出て、データベースからメールで連絡が来た物件で、早速データベースを見た感じでは我々の条件によく合い、とてもよく見える。昨日、夜、そこの内覧をリクエストしておいた。今朝、早速 13:30でAppointが取れたとの連絡があり、13:30で内覧に行ってきた。

今回はまずキッチン、リビングから見える庭を見て感激。Realtorもこれは素晴らしいと営業トークを外れて感心していた。
キッチン脇のリビングから庭のパティオへアクセスできる点もOK。パティオの広さは申し分なし。庭が東側にあるのも我々の希望に合致している。

キッチンは凄く広いと言う程ではないが使い勝手は良さそう。キッチンのシンクの前ば窓になっているのは良い。十分に明るい。

いつも問題になるBasementの湿気や臭いも問題無し。合わせて、高さ1mくらいのパーティションで区切られた一角があり、これは鉄道模型スペースにバッチリはまる。(果たして鉄道模型に占有させてくれるかはこれからの交渉によるが)

Master Bedroomのバスタブは独立。そんなに深くはないが、妥協できる範囲。
2階に4 bedroomあり、それぞれはそんなに広くないが使いかっては良さそう。一部屋はオフィスとして使っている形跡があり、そこは我々もオフィスとして使うだろう。

庭も申し分なく広い。向かいの家との境の部分に塀があるが、そこに柳の木があり、十分な目隠しになっている。そして、その手前に広いスペースで植物が植っている。Realtorさん曰く、ほとんどは多年草ということで、毎年植え替えるとかの手間もそんなに必要ないだろうということ。もちろんひまわりとか、その年に植えた植物、花もあるので、その作業は欠かせないであろうが。芝生も非常に綺麗に手入れされている。

金額的には予算の上限に近いが、もうそれは問題にならないと思った。とにかく気に入った。

以上、外せない内容ば全部満足されていて、過不足がなく、綺麗に丁寧に住んでいる家だったので、もう、この家に決めようと決定。その場でRealtorにOfferを出してもらうことを依頼。

オファー提出からオファーの受領まで

ここからの36時間程はOffer作成、提出、交渉と目まぐるしい速度で事が進んだので、時間併記で進捗を書きます。

2021/07/17 14:00 夕方からシカゴのダウンタウンの Millennium Parkのコンサートへ行く予定をしていたので、その前にRealtorと電話で打ち合わせ。今日中にOfferを出すので、いつでも連絡がとれ、DocuSignができるようにしておいて欲しいとの依頼された。

2021/07/17 18:00 Millennium Parkにてコンサートが始まる直前にパソコンを広げてOffer LetterにDocuSignで署名を入れOffer Letterを完成させる。その後、RealtorがListing Agent(売主側のAgent)へ送付。この時点でのOffer金額は売り出し価格より$19,000低い値段。

2021/07/18 9:41 日曜の朝、朝食カフェで朝ごはんを食べていたら、売り出し価格より$4,000低い値段でCounter Offerが入ったとの連絡がテキストできた。またClosing Dateは9月13日を希望とのこと。我々はその金額でもいいと返信。Realtorは売り出し価格マイナス$9,000でもいけるはずだという考えで、一旦その金額を伝えてもらう。

2021/07/18 10:21 再提示した価格で行けそうとの連絡をもらい、修正したOffer Letterを出してもらうことにする。すぐに修正版を送ってくれて再度DocuSign。Realtorが修正版OfferをListing Agentに出した後、Listing Agentに連絡が取れなくなりヤキモキした。

2021/07/18 20:58 Offer出した物件がConnectMLSのデータベース上でCTG (Contingentの略、Offerを受け付けたという状態。つまり基本的にはもう決まったという状態) になっているメールが届いた。急ぎRealtorに連絡を入れた。結果、Offerが正式に受理されたとの返事をもらう。Offer Letterへのsellerのサインは明日とのことだが、先に物件DBの方をCTGにしてくれたとのこと。

一気に集中的に内覧

7月6日に日本から帰ってきました。実際に内覧に入るにはローンの事前審査とも言える Pre-Approvalをとっている事が必要です。我々は6月に日本に帰っている間にメールでLenderとの間で書類のやりとりをしてPre Approvalを出してもらっていました。アメリカに戻ったら2週間の自宅待機をして、それが終えたらすぐに内覧を開始するつもりでした。が、少し前に日本に帰っていた友人に聞いたところ、ワクチンを接種していて、フライトに乗る前のPCR検査結果が陰性であれば、特に自宅待機は要らないとのこと。本当はアメリカに入ってきてからPCR検査をして陰性であるのが条件だったのかもしれませんが、この情報を聞いて、2週間は待機せず、5日の待機で週末からは内覧に入ることにしました。

内覧希望の物件は毎日のように送られてくるConnectMLSのデータベースからの情報を見て決めます。ちなみにConnectMLSのデータベースには以下のような情報が載ります。もちろん屋外、室内の写真も数十枚載っています。

一覧表示されるとこんな感じです。

「そろそろ内覧に行きたいです」とRealtorに伝えたタイミングで、検索エリアと希望の条件を見直しました。7月10日までに選んだ中から5軒程の内覧をRelatorにお願いし、順次アポイントを取ってもらい、さらに追加でマーケットに上がってきた物件から見たい物件を伝え、7月11日をスタートに1週間の間で合計13軒の家を内覧しました。

中には、リビングの床に子供のおむつが転がっていて、とても買い手の内覧を受けられる状態ではない家もあったかと思うと、豪華で統一感のある家具をレンタルし、モデルルームのように飾って内覧を受け入れる家もありました。個別のアポイントを取って入る内覧は基本的には30分の枠で、その間は売る側の家族は家を空け、他の人も入らないで中を見ます。場合によっては30分見終わる頃には次の人たちが外で待っているということもありました。

半分くらい見たところから見るべきポイント、外せないポイントがわかってきました。これらは以下のポイントですが、それをチェックシートにして記入しながら家の中を見て回るスタイルで内覧を行いました。

  • 玄関に軒先がある (宅配がそのまま玄関先に置かれるので、雨除けに軒先が必要)
  • 玄関を入ってすぐにキッチン、リビング ではない
  • キッチンのグリルはガス
  • グリルと流しが同じ側
  • キッチン作業スペースが広い
  • キッチン、リビングから庭へのアクセスがある
  • パティオがある
  • Master Bedroom バスタブが深い
  • BasementはFinished
  • Basementにカビ臭がない
  • Basementの天井に染みがない
  • 洗濯乾燥機はガス
  • キッチンが明るい
  • 洗面所が明るい
  • 全体的に変な臭いがない

7月16日に12軒の内覧を終えた時点では、全員が「ここなら文句なしに住みたい」と言える物件には当たらず、妥協すればまあ選べるかという物件が3軒残っている感じでした。7月16日の内覧後にマーケットに出てきた物件がデータベース上の内容、写真ではとても気に入ったので、その物件を翌日17日に見たい件をRealtorに伝え、さらにこの時点で残っている3軒と、翌日の1軒との中からそろそろ決めたいということを伝えました。今、住んでいるTown Houseの契約が10月末までなので、それを延長したくはなく、遅くとも10月末までには引越しを完了したい、そうすると逆算して7月中には物件を決めたいというのがこちらの意向でした。

翌7月17日の内覧の様子は次の投稿にて書きます。