物件を決めてから、ローンの審査、承認までの作業が最も大変で時間がかかりました。これは我々のケースが2点において一般的なアメリカ人とは異なることが要因だったんだろうと思います。とにかく、細かい。こんなところまでチェックして証拠となるドキュメントを要求するのかを思ったものでした。要求された内容に対して反論してもしかたがないので、とにかく急いで言われた資料を入手して提出するという作業を繰り返しました。
以下、物件を決定してからのOfferの承認プロセス、その後のローン申請、審査の具体的な流れです。
オファーからオファーの承認まで
2021/07/19 昨日の段階でこちらBuyerが出したOfferに対して、SellerがOKを出して、我々がその物件を購入する権利を得ることができた。ここからはOfferの正式な承認にすすむ手続きとなる。それにはInspection、その結果を踏まえた弁護士による契約書のReview、承認という作業となる。
RealtorがInspectorへ連絡してくれて、Inspectionを7/21 (Wed) 11:00で決定。Sellerのサイン入りのOffer Letterが送られてきた。それをLenderに送付。Lenderにローンの準備をお願いした。ここからはLenderはMortgage Officerと呼んだ方がいいかもしれない。
2021/07/20 Mortgage Officerからローン準備のための質問がきた。日本の口座にあったお金をUSへ送金したかと聞かれたので、もう終わっていると答え、6月末のCitibankのStatementを送付した。
2021/07/21 Inspection。3時間を予定していたが、家の状態はすごく良く、指摘箇所が少ないために説明をいれても2時間で終わってしまった。Raltor曰く、こんなに問題のない家も珍しい。
2021/07/21 夜、早速Inspection Reportが届く。Inspection ReportをAttorneyに送付。金曜に届くRadon Gas testの結果に問題がなければ、特にSellerへの追加依頼はしないとRealtorへ連絡。
2021/07/22 Mortgage Officerから妻の方のSSNを聞かれる。返事と一緒にGreen Cardが送られてきた件を連絡。
2021/07/23 夕方、Radon Gas Test reportが届く。4.0 pCi/Lの基準に対して3.9 pCi/L。ギリギリ下回っているが、基準以下ではあるのでSellerさんへRadon Gas mitigation systemをつけてもらう依頼はしないことにする。Radon Gas test reportと合わせて、その件をAttorneyに連絡。
2021/07/23 夕方、Mortgage Officerから銀行口座の入金に関しても質問が来る。$800づつ沢山入金があるのは何か、あとは6月の大きな額の入金のsourceは何かというもの。返信でそれらは何かを説明し、どの程度のドキュメントを出さなければならないかを質問。ちなみにこの$800は日本で円で貰っている給与をSMBC Trust BankのMulti Money口座から、こちらのATMでおろし、その分をCitibankへ入金していたもの。つまり生活費。
2021/07/27 AttorneyからSellerへcontract approvalのletter が送られた。Originalのcontractのうちいくつかの点を修正した上でapprovalとなっており、それに対してseller側の合意、Signが必要となっている。SellerがSignして返送して完全なapprovalとなる。
2021/07/28 Attorneyから contract has been finalized という確認をもらい、残りのEarnest Money $15,000を振り込んだ。
ローンの正式申し込みから承認まで
2021/07/29 銀行口座の入金に関して、あと何の書類が必要かという連絡がMortgage Officerから来た。とてもすぐにできる内容ではないので、翌日作業を行うことにする。期限は8/2の月曜日
2021/07/30 Mortgage Officerから来ていた Loanの申し込みに二人でDocuSignした。
2021/07/30 銀行口座の入金の流れについて、諸々の書類を用意する。説明をつけて送るのは週末作業。
2021/07/31 銀行口座の入金の流れについて、指定された3カ月間分のBank Statementにある高額の入金について、説明とリファレンスのドキュメントの一覧を作り、その文書とリファレンスドキュメント一式を送付。
2021/08/05 ローンを契約する先であるHome State BankからPIW Borrowers Disclosure Formへのサイン、最近30日分のPaystub、2020年のW-2の提出依頼がくる。2020年のW-2は実はまだ会社から来ていない。急ぎ出してもらうようにHRにメールを書いた。ちなみにW-2とは日本でいう1年分の源泉徴収票にあたる書類。
2021/08/06 HRと急遽電話会議を設定。W-2に関してはHRではなくAccountingがボールを持っているということでそのAccountingの担当も交えてミーティング。ちょどPWCからDeloitteに去年の給与のデータが来たので、今日中にW-2を作ってだすという回答があった。が、実際はその日のうちにW-2は来なかった。週末へ持ち越し。サインしたPIW Borrowers Disclosure Form、最近30日分のPaystubはHome State Bankへ提出。
2021/08/09 AccountingからW-2が届いたので、それをHome State Bankへ送付。実際には会社からもらったのはW-2Cというドキュメント。これは既に出しているW-2の内容を修正するドキュメントだが、今回は会社の中で最初にW-2を作成するタイミングを逸してしまったので、もうシステムでW-2を出せず、W-2CのFormで来た。その事情もHome State Bankへ連絡。
2021/08/10 W-2CをファイリングしたとHome State Bankから連絡があった。必要な書類があったらまた連絡するとのこと。
2021/08/16 Congratulations, your loan is conditionally approved. というメールが来て、メールにあったリンクにあるMortgage Commitment Letterにサインをして返信(アップロード)。ただしConditionalとなっている条件に対して4つのドキュメントを出さねばならず、これらまだ結構大変だ。Citibank USへDown Payment資金を送金した元の口座のStatementを2ヶ月分送ることなのだが、これをやろうとすると最終的に大元の給与振り込みのある三井住友銀行の口座まで説明に入れる必要がある。それを問い合わせた。
2021/08/17 Mortgage Officerの回答で三井住友銀行の口座まで説明に入れるべきとのこと。しかも英語でStatementを出してもらう必要がある。夜、電話で三井住友銀行に問い合わせたが、残高証明は英語で出せるものの取引記録は英語ではできないと言われる。しかも、その結論を伝えられるまでに、この手の証明は郵送では送ってなくて店頭に取りに行く必要があるとか、申し込み書は郵送で送付とか、全くもって前時代的な話をされ、もうこれ以上付き合うのは無理と諦めた。しかも三井住友銀行はアメリカで一般的な毎月のStatementという書類はない。オンラインでダウンロードした5月、6月の取引記録をアメリカでCertified Translatorに英語にしてもらうことにした。早速、オンラインで5月、6月の取引記録を出力してPDFにし、それを検索して出てきた良さそうなCertified翻訳業者に見積もり依頼に添付して送った。 もう一点の条件であるHome Insuranceの契約もしなければならないので、今、Car Insuranceを契約しているMidvaleの窓口へメールを送った。
2021/08/18 朝一、Certified Translatorの業者から見積もりの結果が来ていた。$59。そのメールのリンクでカード決済で翻訳の申し込みをした。
2021/08/20 昼ごろにCertified Translatorの業者から三井住友銀行の取引記録の英訳が届いた。午後一杯かけて三井住友銀行、三井住友信託銀行(SMBC Trust Bank)のJPY Saving、Multi Money JPY, Multi Money USD, USD Saving、Citibank USの合計6つの口座にまたがるお金の動きを説明する文書を作った。マネーロンダリングではないが、これらの口座間のお金の動きがややこしく、これをすっきりと説明する必要があった。給与口座である三井住友銀行からはオンラインでUSの銀行口座で送金する金額の上限は1回300万円、1ヶ月で500万円と限られており、今回の頭金の資金の送金には使えない。一方SMBC Trust Bankはオンラインで一回$50,000まで送金ができ、1ヶ月の上限とかはないので、最終的にSMBC Trust BankからUSのCitibsnkへ送金した。そのための三井住友銀行からSMBC Trust Bankの日本円口座、Multimoney口座へとお金を移してゆく流れを説明する必要があった。三井住友信託銀行はCitibank Japanを吸収した会社で、これらの口座はCitibank Japan時代に作って使っているもの。さすが元Citibank Japanだと思った。
あと、もう一つのConditionである、給与の支払いのYear To DateがPay Slipにある数字と、昨年もらっているUSへのTransfer Offer Letterからの計算とズレがある点についての説明を書いて、そのレターと共にMortgage Officerに送付。 細かいところまでよく見ているなーという乾燥。
2021/08/21 Conditionの一つのHome Insuranceを契約してPolicyとReceiptを提出という点について、Realtorから紹介してもらった日本人がやっている保険事務所へメールで連絡を入れた。ちなみに昨日の時点でMidvaleからはなんの連絡もない。
2021/08/23 先週の金曜に送ったLoan ApprovalのConditionalの部分への回答に対してMortgage Officerから連絡があった。指摘があったのは一つのBank Statementファイルのファイル名がAccount Numberと異なっていて、それを参照しているLetterの本文と違いがある点の確認だった。Account Numberの末尾が0148のところ、Bank Statementファイル名に使った番号が0418になっていたので、そこをきちんとした方がいいという指摘。ここも細かいところをよくチェックしているなと思った。言われた通りに修正してLetterとStatement Fileを再送付した。それに対してThank Youと返信したので、これはOKだと思う。 Home Insuranceについて連絡を入れていた日本人の保険代理店から返信が来た。質問された内容を回答して、夜には見積りが来た。見積りについて何点か質問を出した。
2021/08/24 朝一、Home Insuranceの見積についての回答が来たので、その内容でHome Insuranceを契約。16:30頃、契約書と領収書が来た。契約書にMortgage Clauseが記載されていることを確認。その契約書と領収書をMortgage Officerに送付。Mortgage OfficerからThank Youという返事が来た。これで4点のConditional Itemsに関しては資料を出した。
2021/08/25 出したつもりの4月のPayslipが送られていないという連絡がMortgage Officerから来たのでそれを送る。あと、8月のCitibankのStatementを金曜までに送って欲しいというリクエスト。CitibankのBank Statementは毎月26日までカバーする。金曜の27日はその翌日なので間に合うかどうか。金曜に出ていなかったら、そこまでのTransaction Recordでもいいかの問い合わせをMortgage Officerに送った。Bank Statementは月曜でもいいとのこと。
2021/08/26 Conditionalの項目が4点から2点に減ったMortgage Commitment LetterがHome State Bankから届いた。1点目は4月のPayslipの件。これはすでに昨日送っているのでremarkとして Received. To be reviewed となっていた。2点目は8月のCitibankのStatement、2回目のEarnest Money $15,000の振り込みを銀行口座側からも確認するという内容だった。
2021/08/27 朝10時くらいにCitibank Onlineを見たら8月分のBank Statementがアップロードされていた。これをダウンロードしてMortgage Officerに送付。Thank you. Have a good weekendという返信が来た。これで2回目のConditionalのMortgage Commitment LetterにあったAction Itemsは完了。
2021/08/31 こちらに要求されてきたConditionの条件の記載のないMortgage Commitment LetterがHome State Bankから届いた。実際にはClosing Dateの5 business days前までにあと4点のアクションを完了しなければならないことになっているが、これはRealtorに確認したところMortgage Officer、Realtorの方で行う作業とのこと。それらは9/2までには完了するはずということで、Closing Dateの5 business days前には間違いなく終わる。それが終わればClear to Closeの宣言がでるとのこと。
2021/09/01 早々に10:30にClear to Closeと記載されたMortgage Commitment LetterがHome State Bankから届いた。Cleat to Closeがローンが正式承認されたという言葉。例によってサインしてHome State BankのPortalにアップロード。Mortgage Officerからも連絡が来た。Realtor、AttorneyへもMortgage Officerから連絡が行ったようだ。AttorneyからClosingは9月13日の午前がいいか午後がいいかという問い合わせが来た。午前でお願いする件を回答した。最終的に9時からで決定。
長い契約関連のやりとりがようやく終わった。物件を決定してからまるまる6週間掛かった。